インターネットが社会的なインフラとなり、データに基づいて動くようになってきた社会の展望について論じた本です。
特に興味深かったのは以下の二つの指摘でした。一つ目は、データという無形資産を基盤にする市場ルールや評価指標が必要というもの。もう一つは「集中か分散か」という論点です。当初からオープンでフラットな場とみなされてきたインターネットで須賀、
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巨大プラットフォーマーによる一強多弱的状況や、
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デジタル技術を駆使した国家による監視強化など、権威や富を集中させる方向に活用することもできます。一方、
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近年注目を集めているweb3はインターネットの世界を再び「分散」の方向に向かわせるのではと論じられていま須賀、著者はそれが責任ある形で発展していく必要があると指摘します。
その時々の多少の偏りはありながらも、「集中」と「分散」の間のどこかでバランスを取り続けられればよいのですけれども、得られる力が恐ろしく強大なだけに、
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のような世界にならないように、先を見据えていかねばならないと実感しました。