かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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中国周遊記一日目・中国上海へ

今度は中国です。私は今月の8日から21日まで、中国旅行と称して中国の主に海沿いに近い地域をフラついておりました。今からここでその旅行記を書いていきたいと思います。

例によって旅行記「0日目」

「中国行きを志望した動機は?」www

今回も例によって、中国に行くに至った経緯から説明させてください。
まずこの夏を利用して長旅に出ようという話は春頃からあったんで須賀、実はその時の候補地は中国ではなかったんですね。初めはウラジオストクからリスボンまで陸路で旅する方向で計画していたんで須賀、参加予定者(主に私orz)の日程的な事情を考慮して、結局断念することになってしまったのです。そこでもうちょっとお手軽(?)に旅行できる場所はないかとなったときに、中国案が浮上したのでした。
…と書くと、もともと中国にはあんまり興味がなかったみたいに聞こえるかもしれませんが、そんなことないよーそんなことはありません。やはり韓国に行ったときと同様、中国のナショナリズムには非常に興味がありましたので、中国の「反日」をこの目で見たい、叶うなら反日デモとやらに出くわしてみたい*1という思いは強く持っていました。ですから、8月15日に北京の抗日戦争紀念館に行くこと、それだけは入国の前から約束していたのです。その意味ではこの旅行は、ある種の「反日巡り」でもありました*2
ただ逆に言うと、8月15日の北京の抗日戦争紀念館以外の予定はまっさらだったわけです。まぁ厳密に言えば南京の南京大虐殺紀念館に行くことも決まってはいたので須賀、それを加えても入国前に決まっていた日程は、「8日上海入国、15日北京、21日上海出国。途中で南京に寄る」という、本当にそれだけでした。ですからもちろん現地での宿は一つも押さえていませんでしたし、中国国内の移動手段についても同様でした。そうした言わばバックパッカー的な旅をしてみたかったという気持ちもありました。まぁそれは中国を選んだ理由にはなりませんが…w
あともう一つは、日本における中国報道やそれらをもとに形成される中国イメージと、現実の中国の乖離を見てきたかったというのがあります。要するに日本の中国報道にやっぱりちょっと胡散臭さを感じたってことですね、北朝鮮ほどではないですけどww まぁそんなところでしょうか。

持ち物

ここはまぁ簡単にいきましょう。デジカメ、衣類、筆記用具、メモ用ノート、本(『憲法』、『「正しい戦争」葉本当にあるのか』、『罪と罰』、『反日と反中』*3 )、財布、パスポート、袋類、洗面道具*4、薬(ヘルニアの痛み止め、正露丸、便秘薬*5バファリン、うがい薬)、日焼け止め、洗剤、シケプリ←www

同行者

Kくん。人呼んで「人の五倍しゃべる男」ww メディア学科の友人です。

「0日目」の夜

前日の夜のこともちょっと触れておきますね。実はこの夜はほとんど眠れませんでした。朝がかなり早いので11時半にはもう布団の中にいたので須賀、なかなか熟睡できないまま寝たり醒めたりを繰り返していたらもう起きる時間に…というありがちなパターンでしたw 多分これは旅行前日の興奮、も確かにあったんでしょうが、寝る数時間前に父親に散々吹き込まれた中国の治安に対する不安が、寝る時になって胸騒ぎを起こしたというのが大きいのでしょう。もちろん初めてのバックパック的な旅行だったというのも不安のタネではあった気がします。

「なぜか上海」

成田から仁川へ

そして活動を開始したのは午前3時半。支度を整え出発したのはまだ5時前だったのに両親が起きてきて、家を出る私を丁重に見送ってくれました。途中でKくんと合流して7時半前に成田空港に。二人でちらし寿司を食べてKくんはコンビニでFLASHを買いました*6。私もこにたんが表紙の日経WOMANを買おうかと思いましたがやめておきました。
飛行機は成田を30分ほどうろついたあと10時ごろ離陸しました。今回は直通便ではないため、韓国の仁川空港で乗り継ぎです。13時前に着陸し、仁川空港で次の上海行きの飛行機の時間を待つことになりました。
しかし私はその仁川で、なにやら不思議な感覚に襲われたのです。成田にいるときと同じか、下手をするとそれを上回るほどの安心感。まぁ確かに仁川空港は三回目だったということもあるのかもしれませんが、大して韓国語も聞き取れないのにどうしてそんなにリラックスしていたのか未だによく分かりません。このとき感じていた中国への漠とした不安の裏返しだったのでしょうか…
ちなみに仁川では韓国の修学旅行生たちと遭遇しました、というより半ば紛れ込んでましたww 搭乗口の近くで座っていたら修学旅行生たちにどんどん囲まれていくんですねw 先生らしき人にも何度か人数に入れられてたしww もう一つおまけにいうと彼らの大半は飛行機に乗ること自体が初めてだったらしく、離陸と着陸のときに歓声を上げていましたw

海を越えたら〜上海〜♪

仁川発上海行きの飛行機は14時20分頃離陸し、一時間半ほどで上海浦東国際空港に着陸しました。上海を含む中国は日本及び韓国と一時間の時差があるため、現地時間では午後3時前です。何事もなく入国審査及び税関を通過し*7、空港で両替をすることに。日本円20000円が約1200人民元になりました。あ、ちなみに言い忘れてましたが、この旅行では旅先での出費について結構こと細かにメモを取ってあります。ですから2007年8月時点の中国各地の物価を記録するという意味でも、私がどこで何をいくらで買ったかについていちいち記していこう*8と思います。ウザったいとは思いま須賀お付き合いください。ちなみにその部分は色を変えますね。
さてさて、浦東空港の到着ロビーを出るとすぐに通路があって、その通路がリニアモーターカーの駅につながっています。このリニアは上海トランスラビットといい、ドイツの技術を導入して造られたものなのだそうです。というわけで早速人生初のリニアモーターカーを味わうべくちょっと半信半疑になりながらも駅に向かうと、現地のお兄ちゃんやおばさんたちに数枚のパンフレットのようなものを渡されます。それを見てみると…「夜の恋マッサージ 当店の清純でかわいく、技術も素晴らしいスタツフにはきつご満足いただけます。」「銀座マッサージ VIPコースの料金については電話よりお問い合わせてください!」「湯田マッサージ お気に召さないマッサージ師はチュんジOKです」
…。まぁこの「チュんジ」はこの旅行でトップクラスの流行語になりましたけどねww それにしてもどうして表紙が全部萌え系のアニメキャラクターなんでしょうか?w
話を本題に戻しましょうw リニア駅では今日乗ってきた飛行機の航空券を見せて40元で切符を購入、といってもそれがなければ乗れないわけでは全然なくて、料金の割引のために半券が必要だったようです。そしてついにリニアに搭乗です。

非常にキレイな車内に整然と座り心地のよい座席が並べられ、冷房も完備されています。速度表示も随所についていて、発車すると同時に数字が上がる上がる! 発車して五分と経たないうちに時速430キロ超に達していました。でもそこまで早いと、逆に自分がメチャクチャな速度で移動してるっていう感覚は湧かないものですね。窓から見える景色が単調だったこともあってか、期待していたほどの光景は見られませんでした。と思うか思わないかのうちにリニアは減速を始め、発車から10分もかからず終点の龍陽路駅に到着。確かに速くて快適な乗り物ではあったので須賀、果たしてこの30キロにも満たない区間に最高時速430キロ超のリニアを導入する必要がどのくらいあったのかちょっとよく分かりませんでした。これは恐らく多分に、上海を訪れる外国人に「進んだ上海」を印象付けるためのデモンストレーションとしての意味合いもあるのでしょう。

「文明的」な上海の地下鉄

龍陽路駅からは地下鉄で移動し、『地球の歩き方*9に載っていたユースホステルを目指します。上海の地下鉄は現在5号線まであり、2010年の上海万博に向けて急ピッチで新設が進められています。駅や車両もなかなかモダンで、券売機は路線図のタッチパネル式、ホームには次とその次の電車があと何分何秒で到着するかを示す液晶画面があり、車両にも液晶テレビがついていました。ただ、駅のホームや通路にしつこいくらい「先下后上(降りる人を先に通そう)」だとか「NO SPITTING(痰を吐くな)」といった標語や標識もあったんですね。

これは上海の地下鉄に限った話ではないので須賀、こういった標識や「文明的な乗車を心がけよう!」みたいなスローガンがあちこちに見られる*10というのは、要するにそれができていないということの裏返しなわけです。地下鉄には何度も乗りましたが、たとえ満員電車でも降りる人を先に通そうとする人はほぼ皆無でしたし(いっぺん列の先頭で降りる人を待っていたら後ろから押しつぶされたw)、そもそも彼らは列に並べといわれても並びませんw その上まぁ、痰も平気で吐くわけですねorz しかも出てしまったから仕方なく吐くというよりは、ここで積極的に吐いてやろうと言わんばかりの態度の人が目立ちました。
まぁこれを「マナーが悪い」の一言で片付けるのは確かに簡単すぎますし、彼らには彼らのマナー意識があった上での行動なんだと考えればその規範意識のあり方にも関心が湧くので須賀、私個人の感覚としてはこれらの振る舞いは非常に不愉快に感じました。私がもともとパーソナルスペースを広く保とうとする傾向があるのは差し引いても、満員電車の車内にドアが開くと同時に全員が殺到するというのは明らかに合理性を欠くと思いますし、どうして車内の自分の足元に痰を吐く必要があるのか不思議で仕方がありませんでした。まぁ日本人の街中での振る舞いにも逆の意味で合理的とは思えないものも結構ありますけどね…と愚痴はこのくらいにしておきましょう。この時の電車賃は4元でした。

宿を求めて90分


4時半ごろ地下鉄を降り、目指していたユースホステルに向かいました。そして5時前にフロントにたどり着き、空室があるか英語で聞いてみると…「No」orz しかしフロントのお姉さんが親切にも別のホステルに電話して、ツインベッドの部屋を一つ確保してくれたので、今度はそちらへ歩いていくことになりました。そして夕方とはいえまだまだ蒸し暑い上海の街中を、大きな荷物をしょってさらに歩くこと一時間弱、無事に目指していたホステルにチェックインすることができました。ツインで一泊200元(つまり一人100元)と聞いて来たのに300元要求されたのにはちょっとびっくりしましたが、お互い怒って抗議したり次を探すような気力はもはや残っていなかったのでした(少なくとも私はそう)。そんなわけでツインルーム一室300元なり。
そんなわけで高温多湿の上海の市街地を一時間半にわたってうろついていたので須賀、それだけ歩いていれば色々と気づくこともありますね。まずやっぱり空気が汚いorz ちょっと前方がかすんで見えるくらいの汚れ*11は正直覚悟していたんで須賀、まさか唾液に排ガスの味がつくほどとは思いませんでした。とか言いつつかすんで見えるほうが重症なのかもしれませんがorz 大通り沿いに歩いていたことを差し引いても、さすがにちょっとこれはマズイんでないでしょうか。ちなみに以前上海で行なわれたマラソン大会で、汚い空気を吸ったせいで死んだランナーもいたそうです。。。
お次は交通マナーですね。これも上海に限った話ではないので須賀、ここの人たちは原則として信号を守りませんw そして時として車も赤信号を無視して交差点に進入してきますww するとどうなるかというと、道路を横断する歩行者は車やバイクのクラクションに煽られながら、まるでアクションゲームのように一車線ずつクリアしていかねばならないんですねw ただ、信号の色に関わらず歩行者がそういう動きをとるということはドライバーの方も十分承知していますから、アウトのタイミングで飛び出してもアタリ判定は結構甘くしてくれます(代わりに猛烈なクラクション攻撃を喰らいま須賀)。ですから街中では常にクラクションの音がこだましています。
あとは細々としたことなんで須賀、道端で上裸のおじさんたちが賭け事をしていたり、おじいさんがくず鉄のようなものをかき回していたり、露天商のおばさんが警官と怒鳴り合いをしていたり…といった光景が印象的でありました。まぁこういったものを見て「上海の活気」、だなんてコメントするのもあまりに手垢にまみれた感じで面白くないで須賀、上海の活気を感じましたwww

中国のお水は大丈夫??

宿について少し休んだ後、近くの食堂に夕食を食べに行きました。入ったお店はファーストフード形式の食堂で、11元で麺とコーラを頼んで着席しました。そして来たどんぶりに手をつけようと箸を取り出していると…
…ポトッ。
…ちょっwww
天井から得体の知れない雫が私のどんぶりにダイブしたのでしたww 中国では水道水すら危なくて飲めない*12って話もあるのに、そんな水が入った麺を食って大丈夫なのかって話で須賀、そこは何とかなったようです。お腹はこわしませんでしたw
その後コンビニでサントリーのウーロン茶を買って(3元)宿に戻りました。ここのコンビニには日本でよく見るような食品メーカーの製品が多くありました。パクリっぽいのはなかったですよww 宿ではアニメチャンネルでテニスの王子様を視聴。セリフに必ず字幕がついているのは政府の普通語*13化政策の影響なのだろうみたいな話をしながら、11時半ごろ就寝しました。ちなみに水道水への不安から、この晩はウーロン茶で歯を磨いたのを憶えています。今から思えば滑稽ですねwww
さてさてこの調子で書き続けていつ終わるんでしょうかww とりあえず一日目は終わりです。

*1:もちろんデモが起こってほしいと願っているわけでは決してないですww

*2:ちなみに滞在期間は「半日」ではなく「半月」ですからwww

*3:またそういうの持ってくのかよww

*4:いちいち書くのはめんどくさいw

*5:どっちやねん

*6:これはもちろん税関で体を張った実験をするためですw しかもこの人AVまで持ち込んでたしww

*7:その間修学旅行生と思しき女の子4人組がずっと私の方をみて笑っていたが

*8:表記は原則として人民元にします。出発時のレートがだいたい1元=16円とかなので脳内変換をお願いします…

*9:この旅の生命線ですww

*10:これも来るべき上海万博に備えてということなのでしょう

*11:それでも大したもんですけどねw

*12:もちろん中国の水道水は硬水だというのもあるので須賀、それ以外にも水そのものの衛生さが問題視されているようです

*13:標準語のことをこう言うそうです