かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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『金正恩の機密ファイル』(城内康伸)/類書との重複が目立ち…

 

金正恩の機密ファイル (小学館新書)

金正恩の機密ファイル (小学館新書)

 

韓国や中国で北朝鮮取材を重ねた記者が、入手した機密文書や取材対象者とのやり取りを紹介する本です。

内容は興味深かったので須賀、似たような本を読んだことがあったなあと思って読み返してみたら、全く同じ事件に関する記述が複数あり、さすがにちょっと萎えてしまいました。

canarykanariiya.hatenadiary.jp

そんなわけで詳細なレビューはリンク先に譲りま須賀、一つだけ。確かに著者ご指摘の通り、放射性物質の流出は怖いですね。政府に期待も忠誠心も持たない「チャンマダン世代」が、この国の統治体制をじわじわ蝕んでいることも併せ考えると、もし今後現体制が崩壊した場合に、これまで製造してきた核兵器放射性物質が果たしてちゃんと後継政権に移管されるのか、かなり怪しいと言わざるを得ません。

世界的な新型コロナウイルスの流行は、北朝鮮経済にも少なからずの影響を与えているようです。急に政権が崩壊して、危険な兵器や物質が非国家的組織に拡散することは、避けなければなりません。第一義的には北朝鮮が核を放棄すべきなのは勿論で須賀、自らそれをしようとしない以上、国際社会が一定の関与政策をとりながら、「軟着陸」を目指すのが長期的には安全な選択肢であるように思えます。

 

 

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