かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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竹島・韓国一人旅一日目 ソウル再び

再び、韓国です。やはりメインは竹島ということになるので生姜(笑)、10日間の一人旅の様子を、今回もまたちょこちょこと書いていければと思っています。
 
【目次】

 
 

0日目まで

旅程のできるまで

まずはなぜ韓国か、というところです。今回は正直「海外旅行ありき」の選択で、いわゆる「シルバーウィーク」とくっつけて10日休めると分かった時点から、「イラン・トルコラマダンツアー」や「天空列車で行くチベット」など、他のプランを検討していたのも事実です。そしてイラン・トルコを第一候補に旅行会社に相談したので須賀、なかなか驚くべき航空機代と、旅行中に連絡がつくように携帯電話か宿泊先を申告しなさい、というさすがのアエロフロートのおかげで断念。なかなかない長期休みに1度行ったことのある国に行くことには躊躇もあったので須賀、「2度目に行く国」にも「初めて行く場所」はあるはずだし、「初めて行く国」にこだわって半ば無理やり自分の関心をでっちあげるよりは、本当に自分が興味がある場所に行こうと思い、2度目の韓国訪問を決断したのでした。
しかしただ韓国を旅行するというだけじゃなくて、どこか1つくらい面白い場所を覗いてみたいな、ということで浮上したのが、竹島だったのです。竹島が日韓のどちらに属するのか、というよりは、竹島がどんな場所で、そこを訪れる韓国人はそこで一体どういう行動に出るんだろうか、そういう意味で竹島には興味を持っていましたし、ソウルに行って帰ってくるだけならともかく、これくらいまとまった期間でないと竹島まで行ってくることはできないと考え、「去年は日本人向けの竹島ツアーもやりましたが、やっぱり日本人が竹島に行くとトラブルになるかもしれませんので、中止しています」という旅行会社を頼み倒して、そこだけツアーという形で鬱陵島竹島行きの切符を押さえたのでした。そんなわけで、ちょっと雰囲気を見がてら竹島でもからかってこようと、プランを組んだのでした。ちなみにツアーは日本海側のムクホ(墨湖)港〜鬱陵島竹島鬱陵島〜ムクホ港の2泊3日で、宿や食事、ガイド料など込みで50万ウォンでした。

竹島

そろそろ能書きを垂れるのも止したいので須賀、必要なことなので二つだけ。まず一つは、「竹島」という呼び方に関してです。私がこの島を「竹島」と呼んでいる時点で、私が竹島の領有権はどちらにあると考えているかは明らか*1だと思いま須賀、この旅行記竹島が日本領であるか韓国領であるかについて考察し、見解を述べることを目的とはしていない関係上、ストレートに「竹島」という呼称を用いることで「竹島領有権論争」に巻き込まれることに若干の懸念は持っています。しかし、だからと言って私が竹島を「独島」と呼ぶことはないにしても、間を取って(?)「毒茸島*2」と呼んだところで、「なぜあえてそう呼ぶのか」「ドクが先に来るということは本当は韓国領だと思っているのではないのか」という種の問いから完全に自由になることはできない*3わけで、だったら私が日常会話で用いており、また「竹島は日本領」という私の見解にも合致する「竹島」という呼称を使おうと、そう判断しました。
もう一つはこれです。

【韓国の出入国手続に従った竹島入域の自粛について】
韓国による竹島の不法占拠が続いている状況の中で、我が国国民が韓国の出入国手続に従って竹島に入域することは、当該国民が竹島において韓国側の管轄権に服することを認めたとか、竹島に対する韓国の領有権を認めたというような誤解を与えかねません。そのような入域を行わないよう、国民の皆様のご理解とご協力をお願いします。
(外務省ホームページ)

前にもここで述べましたが、私は日本国民ではあるけれども日本政府ではないわけで、日本法によって禁止されているならともかく、日本国民であるからといって日本政府の見解に従う必要はないはずです。もし国民が政府見解を受け入れなければならないというのなら、同じ外務省に関して最近問題にされ、民主党政権で見直しが明言されている核兵器に関する日米密約疑惑について、日本国民は日本国民であるがゆえに「密約なんてなかった」との立場を取らなければならないことになりますし、個人的に言えば、そもそも政府見解にたてつくなってんなら新聞記者なんて要りません。ですから私は、外務省のご見解はご見解として承って、観光客を受け入れる竹島で何が起こっているのか、自分の見たいものを見に行くことに決めたのでした。
以上、旅行前に断片的に書いていた話をまとめるとこんな感じです。

旅行記0日目

前日は仕事を終えて帰宅が11時半ごろ。一から支度をして、前回韓国に行った時の旅行記を見たりしていたらもう4時過ぎ。あわてて就寝しました。
いつものように荷物の中身をさらしても仕方がないような気がするので、「0日目」としては一つだけ。今回は一人旅です。実はこれまで一人で海外に行ったことがなくて、一度くらいはお気楽にやってみたいなという気持ちと、本当に一人旅で大丈夫なのか自分を試す意味でやってみなければという気持ちがちょうど半々ぐらいだったので須賀、まぁ言わば私にとって一番なじみがある海外*4で、それを試すことになったわけです。旅程でいえば、15日の朝〜17日の夜までは日本海側のムクホからツアーに参加することが決まっていたので、そこから慶州と釜山あたりに寄って、適当な日にソウルに戻ってこればいいかな、というようなことを考えておりました。

3年ぶりのソウル再訪

機内で感じるハブ空港

午後2時の飛行機に乗ろうと、昼前に成田空港に到着。今回は特にネタは仕込んでこなかったので(笑)、当然のことながら何事もなく出国手続きを済ませ、仁川行きの飛行機に乗り込みました。機内はほぼ満席で、これから始まる楽しい旅行に胸を躍らせてか、どこか落ち着きのない若者の顔*5があちこちに見られました。隣の席にはオシャレなイケメンが座っていたので須賀、ふと彼の時計を見てみると、1時間遅くなっています。あれ韓国って日本と時差あったっけなと思ってあわててガイドブック*6を見返すと、もちろん時差はありません。そうか、この人は仁川で乗り継ぎをするんだな、中国(日本との時差はマイナス1時間)にでも行くのだろうかと、その時は妙に感心したのでした。ちなみにこの話は、彼は離陸後に「自由の女神攻略法」とか何とか書かれたガイドブックをおもむろに読み始め、彼の目的地がアメリ東海岸(サマータイム時の日本との時差はマイナス13時間)であることが分かるという二段オチです。
それにしても、あの飛行機に乗っていた人の中で乗り継ぎをしない人の割合ってどのくらいだったのでしょうか? 私の見る限り韓国の入国カードを受け取っていた人はそう多くないようでしたし、離陸時の「離着陸時の電子機器のご使用はご遠慮ください」とやっている最中にビデオカメラで機内の様子を撮影していた馬鹿2人*7も、バリ島のガイドブックを持っていました。前原国交相が恐れるのはまさにこういう事態だったということなので生姜、民主党が政権を取ったことによって発生したわけでは当然ない日本の空港の国際競争力に関する問題が、そのことによってクローズアップされ、議論の俎に上る。このこと自体に政権交代というものの意義があると私は思います、さて…。
機内食までは寝ていたので須賀、機内食が妙に辛かったのと、ビールを2缶飲んでなぜか目が冴えてしまったので起きておりました。
飛行機は午後4時過ぎに着陸しました。さっさと外に出てソウルの街並みを拝もうと出支度をしていたら、日本語でこんな機内アナウンスが。「お客様のお呼び出しを申し上げません」。惜しかったね、でも台無しだよwww

空港を出るための二つの関門

呼び出されなかった私は、写真のような厳重な検疫体制をくぐり抜けて入国審査へ。ちょっと見えにくいかもしれませんがあの左側のやつがサーモグラフィーのようです。

入国審査では、職業欄が学生から会社員に変わった以外、いつも通りの入国カードを差し出して審査官に示します。すると、何が彼の目にとまったのか、空白になっている宿泊先欄を見ながら英語でこう尋ねました。
審査官「ホテルは?」
「ソウル」とか書くことはあっても、その欄に宿の名前なんか書いたことがなかったので若干うろたえます。
カナリア「今から探します」
審「一人?」
カ「はい」
審「ツアーの案内見せて」
(げげっ、めんどくさいことになってきたぞ…。とりあえず帰りの飛行機のチケット見せればいいかな)
審「…10日も? どこに行くの?」
カ「(竹島と答えるわけにはいかないので)ソウルとか釜山とか」
このピンとこないやり取りに何か不穏なものを感じたのでしょうか。まあ貸してみろと言わんばかりに私の手元から旅程表などが入った封筒をひったくります。そして見つけ出した鬱陵島ツアーの旅程表を一瞥し、
審「シルミド(実尾島)?」
私「ウルルンド(鬱陵島)」
審「…。ふうん」
こうして私は無事、入国審査をパスすることができたのでした。なぜシルミドだと思ったのかはよく分かりません。確かに仁川からは近いそうなんで須賀。
空港を出る前に両替です。「市内の銀行は日曜で休みですよ!」と叫ぶ両替窓口で、40000円を500000ウォンに換金しました。今考えれば明洞の両替所に行った方がお得です。あと一つ、どうしても言っておきたいのは、この空港は搭乗前に預けた荷物の扱いが甘すぎる、ということです。到着ロビーへの出口で、相変わらず荷物札と荷物の照合をしないので、これだと私のようなのんびりした人間にも荷物泥棒ができてしまいます。

ソウル再び!

空港からはバスでソウル市内に向かいます。約50分揺られる間に、車窓から子供たちが「だるまさんが転んだ」をして遊んでいるのが見えました。ちょっと調べたら世界各地に類似の遊びがあるんですね。なんでなんだろう?
景福宮近くのバス停に降り立ったのが6時半前。この周辺だけ地図が粗くて行きたい方角がわからず、若い2人組の警官を捕まえて、道を教えていただきました。こういう時にわざと警官に絡むのは私のとてもよくない癖だと思いま須賀、彼らは若さゆえか否か、私に話しかけられ、日本語の書かれたガイドブックを見せられると、まるで同世代の女の子にでも話しかけられたように、笑顔でテンパっていました。
着いた宿は「新大元旅館」。しかしあいにく満室で、あまりにも日本語が堪能すぎるオーナー夫妻に勧められるがまま、近くにあるという本館に。自転車で先導してくれたおじさんに走らされること数分。光化門駅近くの路地にある「大元旅館」を宿とすることに決まったのでした。お値段は良心的で、一泊20000ウォン

オレ、南大!

荷ほどきもそこそこに、夕飯がてらと外へ繰り出します。今回はソウル観光が目的ではないまでも、さすがに完全スルーはもったいないということで、約3年ぶりのソウル散策です。まずは大通りに出て、南はどちらか確認してから歩き出そうと、ガイドブックを見ながら磁石を近づけられた方位磁針のようにくるくる回っていると、早速車いすの男性に「大丈夫?どこに行くの?」と助けてもらってしまいました。やはり街歩きには現地の(現地語で書かれた)地図が必須なわけで、そんな当たり前のことを思い出して、運よく近くにあった観光案内所で地図をゲットしてから、ようやくお散歩再開です。世宗路という大通りを南に進みます。途中市役所周辺でオペラっぽいのが流れていたり、目の前に徳寿宮の大漢門があったりしたのをスルーして、一路目指すは南大門。去年2月に焼けたと聞いてから、修復中の姿を何としても見ておこうと、ソウルで一番見たかった場所の一つです。で、

露出長すぎですねwww
まぁこれで今日の目的は達したということで、あとはなんとなく食堂を探しながら宿の方向へ戻ります。カメラ屋が妙に多い南大門市場を抜けて、明洞へ。ここは日本語が多いうえに物価も日本価格なので興味を持てません。ま、興味ないかwww そこから懐かしの乙支路リブレ*8を覗きに行きます。まぁ、大して分からないわけで須賀、オバマ本と村上春樹の『1Q84』は人気でした。あと菅野美穂宮崎あおい*9が表紙の女性ファッション誌もありましたね。

おねえたまの罠

しかし肝心の手ごろな食堂はなかなか見つからず、そう言えば宿の方にいくつかあったしそっちに戻ろうかしらんと歩いていると、正面からショートカットの綺麗なおねえたまが。特に気にせず歩いていると、いきなり私に話しかけてきたのでした。
おねえたま「(韓国語で)〜?」
そもそも話しかけられるということを1ミリも想定していなかった私は、顔のすべての筋肉を使って「キツネにつままれた」表現をします。しかしそれでも、
おねえたま「(韓国語で)〜?」
と、簡単には許してくれない様子だったので、ここはわざと英語で
私「I can’t speak Korean.」
と制しにかかります。すると、
おねえたま「(韓国語で)韓国の方でいらっしゃいますよね?」
いや、だから韓国語話せないってわざわざ英語使って言ったんじゃんw
私「(韓国語で)いえ、日本人ですから」
おねえたま「(韓国語で)ええっ? 失礼ですけど、ホントに韓国の方ですよね?」
私「いいえ」
おねえたま「(それでも納得できなさそうな顔で)失礼しました…」
私「…?」
私が韓国人であるかどうかにどうしてここまでこだわるのか、今に至っても理解できません。綺麗なおねえたまだったことが逆に作用して、何の裏があるんだろうかと思ったのも事実です。

これは帰りがけに撮った李舜臣銅像です。ライトアップがきれいですね。

寝溜めカンタービレ

結局宿のすぐ近くの食堂で食べました。こういうものは即断即決ができないと、延々と周囲を物色する羽目に陥ります。

ビビンバ5000ウォン。右のスープが辛かったで須賀、大好きなビビンバ、おいしく頂きました。ちなみに念のため言っておくと、ビビンバのご飯は一番左の食器に入っています。これを自分で真ん中下のビビンバの皿に入れて、混ぜて食べます。
9時半前に宿に戻り、明日の計画を練るなどして11時半前に就寝。ところがでもしかし、日本人バックパッカー御用達のこの宿は中庭に人が集まれるようになっていて、そこで酔っ払いの日本人客が、他の宿泊客にどうも大したことのない話を粋がって演説していたせいでなかなか眠れず、2回文句を言いに行ってようやく黙らせたのが日付が回るころでした。
明日以降に向けて寝溜めを決め込んだ旅行初日。

*1:サンフランシスコ講和条約の成立過程などからそう言えるでしょう

*2:「独」島と「竹」島。私の勝手な造語です

*3:ある呼び方が多かれ少なかれ特定の意味合いを帯びてしまう。ここが呼称問題の難しいところです

*4:てか行ったことあるし

*5:私もその中の一つに違いあるまい

*6:めんどくさいのでここで断っておきま須賀、ガイドブック=『地球の歩き方 韓国』の09~10年版です

*7:こういう日本人がいるからリゾート地には行きたくないのです

*8:ウルジロウル

*9:私はこの2人なら圧倒的に菅野美穂です