「文系」云々はともかく(私はド文系で須賀)、エンジニアとして作るだけではない「AIとの仕事の仕方」を紹介してくれる本です。AIとは大まかにいってどんなものか*1、AIをめぐる(開発以外の)仕事にはどんなものがあるか、AIがどのように活用されつつあるか、などを噛み砕いて説明しています。
AI技術だけで社会変化がもたらされるのではなく、それを使う側のアイデアと実行力で推進されていくものだ、という指摘はメディア論的とも言えます。
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そしてそれを担う営みの広範さは、AIのみならずシステム開発・導入全般に共通するものだと感じました。
こちらでは、システム開発の全体像を示しながら、(こちらも)「文系」管理職が陥りがちな失敗をいかに乗り越えていくべきかを指南しています。まさに私自身、この1年少しの間に通ってきた道筋が明確に記されていて、「PMに指名された時点で読みたかった」と苦笑いしながらページをめくっていました。
どちらにも言えるのは、当たり前で須賀「何がしたいか/すべきか」があって、その解決策としてシステムやAIの導入・運用があるということです。それも自分や仲間内ではなくプロジェクトとして、さらには社としてすべきことを擦り合わせて、可視化してからでないと解決策の検討には入れません。それを今後どこまで生身の人間が担っていくかはともかく、その役割の重要性は薄れないのだろうと思います。
1年余り取り組んできたCRM戦略・システム構築のプロジェクトは、先月末に前半のヤマ場を越え(積み残しや不具合に対応しながらですけど)折り返し地点にきたようです。労務的にはなかなか厳しい局面もありま須賀、仕事をしながら新しいことにどっぷり浸かって学べること、興味を持つきっかけを与えてくれたこと、そして相変わらず技術に疎い人間を辛抱して起用し続けてくれていることには感謝すべきかなと思っています。引き続きこれを機会と捉え、謙虚に取り組みたいと思っています。
*1:基本書としては
『人工知能は人間を超えるか』(松尾豊) が面白かった覚えがあります