【目次】
片岡鶴太郎扮する摂津晴門は、半沢直樹シリーズを思わせるコテコテの感じ悪い演技でしたね。ああいうノリは好きで須賀、まだ晴門自身が本領発揮とまではいかなそうですので、今回は別の話にしましょう。
譲位も葬儀もできない朝廷の窮状
今回のテーマと言っていいほど強調されていたように、この時期の朝廷の衰微には目を覆いたくなるものがありました。太夫のセリフにあったように、当時の正親町天皇の曽祖父・御土御門天皇の亡きがらは、葬儀の費用がないため崩御後約40日間御所に置かれたままだったとの記録が残っています。さらにこの時期には、天皇が譲位したくてもその儀式のためのお金もない、という事態も起こったそうで、天皇位を退くこともできない、亡くなっても葬儀も満足にできない、天皇にとっては身動きのしようのない時代でありました。
ドラマではこの点について、朝廷を支援すべき幕府がその窮状に見向きもしなかった、というニュアンスで語られていましたが、幕府側にももはやその余裕がなかったとのことのようです。
ちなみに太夫の憧れの人(?)正親町天皇で須賀、織田信長とはうまく関係を築いていくことができません。この先、太夫達と縁深い明智光秀が板挟みになってしまうシーンが描かれるのか、気になるところではあります。将軍・足利義昭と駒も近い間柄になっていけば、光秀の苦悩は深まるかもしれません。
「極主夫道」組の活躍に期待
あと今回、信長の妹婿である浅井長政が初登場でしたね。ただ次回が織田と朝倉の対決となると、長政の悲劇もそう遠くはないということでしょう。
たまたま「極主夫道」での「暴拳の虎」役の演技を見てしまったので、足利義昭の弱気な様子がちょっと滑稽に見えてしまいました。そう言えば次回は濃姫も久々の登場ですね。楽しみです。