かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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早速船で逃げ出す一橋慶喜/「西郷どん」第九話

第九回「江戸のヒー様」|NHK大河ドラマ『西郷どん』
西郷吉之助は島津斉彬とともに上京し、江戸藩邸のお庭方を命じられました。「お庭方」と言っても当然庭掃除だけの仕事ではなく、斉彬の書状を帯びて水戸藩邸に赴きます。そこで出会ったのは、夜の品川宿で遭遇した一橋慶喜だったのでした。
個人的には待ちに待った江戸編です。徳川家定井伊直弼、水戸斉昭と、登場人物も大物が増えてきて今後の展開にワクワクしますね。松田翔太一橋慶喜は好演だったと思いますし、話の展開としても面白かったで須賀、このキャラで最期まで通す気なのでしょうか?(笑) 西郷隆盛徳川慶喜がここで出会ってしまうのにも笑ってしまいましたが、喧嘩に巻き込まれて窮地に陥った慶喜が早速船で逃げ出してしまうというのも実に嫌味な設定ですね。言うまでもなく、このシーンは必ず再現されるはずです。
もう一度出てくるはずのもの、と言えば紀尾井坂もありますね。井伊藩の前に水戸藩があって然るべき、というのは言い方としてはなるほどという感じがしました*1が、ストーリーとしては、井伊直弼と水戸斉昭の、もっと言えば紀州派と一橋派の対立の遠因を示唆する意味で盛り込まれたのでしょうか。これから激しさを増す動乱期の政治過程を、これまでの「物語性」重視のストーリー展開とどう調和させていくのか、ここからが手腕の問われるところだと思います。

*1:水戸家は尾張紀州家よりも家格が劣るとされることが多いので、藩邸の位置というのもその辺と関係があるのかもしれません