かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
ブログランキング・にほんブログ村へ

薩摩の国父・島津久光はいつまでマザコンキャラ?/『西郷どん』第三話

第三回「子どもは国の宝」|NHK大河ドラマ『西郷どん』
薩摩藩では、藩主・島津斉興の後継者や藩財政のあり方などを巡る家中の対立が顕在化してきました。斉彬に批判的だった調所広郷切腹しましたが、お由羅など反斉彬派も黙ってはいなさそうです*1。また一方で、西郷吉之助と「一生の付き合い」をしていくことになる中村半次郎(後の桐野利秋)が鮮烈なデビュー*2を果たしましたね。動乱の時代らしく、3話目にして早くも登場人物が入れ替わり始めています。島津重豪の時代に顕在化した財政問題に取り組んだ調所と、西南戦争を主導した桐野が(もちろん世代は違えども)同時代に生きていた、というのも感慨深いです。ちなみに調所が生まれてから、桐野が(もちろん西郷も)城山で死ぬまでが大体100年だそうです。
今回特に気になったのは、お由羅の息子・島津久光のキャラクターです。彼は斉彬死後、薩摩藩のみならず幕政においても権勢を振るい、「薩摩の国父様」と畏れられた人物で、西郷とは厳しく対立した超保守主義者…であるはずなので須賀、ここまでの描き方だとマザコンっ気のある凡庸で頼りない人物のようになってしまっている気がします。この様子のまま西郷や幕閣らと切り結んでいくのはさすがに厳しいと思いますので、久光がどうキャラ転換を図っていくのか、その点にも注目したいです。

*1:いわゆる「お由羅騒動

*2:思わず小さく歓声を上げてしまいました