かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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『マンガ 金正恩入門』(河泰慶 作)

マンガ 金正恩入門-北朝鮮 若き独裁者の素顔

マンガ 金正恩入門-北朝鮮 若き独裁者の素顔

金正日入門」シリーズの金正恩版です。正恩や兄の金正男の来歴なんかを紹介する部分は面白いし勉強にもなるので須賀、現況や今後の展開を語るにやや主観的過ぎるというのはこのシリーズ全体への感想です。ただ、韓国内の「親北勢力」を指弾する部分を読むと、金大中盧武鉉政権の「太陽政策」から再び李明博政権の強硬路線に転じる中での、世論の断絶のようなものの一端を見る気がしました。その辺もあるので、金正恩の国内的評判みたいな部分は別の機会にも勉強してみたいと思っています。
夕方仕事の空き時間に立ち寄った本屋で見かけて買い、その晩に読み終えてしまったという話なので長々とはやりませんが、長い目で北朝鮮体制のソフトランディングを志向するなら、金正男による7月王政的な段階というのが頭に浮んだので須賀どうでしょうか? その意味では確かに、この本で指摘されている「中国の太子党が改革・開放への圧力カードとして正男を庇護している」というのは近い理解に基づくものと言えるで生姜、何度か強調されているように「体制内部では、もはや正男にそんな力はない」らしいとか、特に金日成一家について厳しい情報統制が敷かれてきた国内から、そもそもそんな声が上がってくるのかという疑問を考慮に入れると、事はそう容易ではなさそうです。