- 作者: 本郷和人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/04/01
- メディア: 新書
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こう結論だけ述べてしまうと「なあんだ、それだけのこと?」となってしまいそうで須賀、これまでなんとなく信じられてきた(少なくとも私は結構な程度そうだった)天皇の立ち位置に関する説を、史料を用いまた筋道を立てて覆していく、その作業にこの本のある種の爽快さがあると思います。歴史の分野において、一見もの珍しく聞こえそうな説の末尾が「――だった?」のようにクエスチョンマークで終わっていて、内容も眉つばだというのはままある話で須賀、この本ではその意味での確度がそれなりに文中に明示されているので、そのサインを見逃さずに読めばそういった歴史ファンの憶測ワールドに陥る心配もあまりないのではないかと思います。念のため言っておきま須賀、私はそういう憶測
ちなみに最近の新書の、内容とはかけ離れたキャッチコピー的なタイトルがやや気になっているので須賀、この本はその意味でも良心的と言っていいと思います。