政治経済、国際関係、社会文化、日朝関係など、北朝鮮という国を多角的に紹介する本です。
物別れに終わった第二回米朝首脳会談の直前という、北朝鮮を巡る国際情勢が好転していた時期に出版されたということも相まってか、前途について非常に楽観的な見通しが多く語られており、(後出しジャンケンかもしれませんが)国際政治の見方としてやや一面的な印象は否めません。
ただ、本書の特徴はその点を補って余りあるだけのテーマの幅広さにあります。北朝鮮にもAmazonのようなサイトがあったり、平壌冷麺の名店・玉流館がネットで出前サービスを実施していたりといったIT事情や、いわゆるNKポップを含む音楽史など、硬軟で言えば「軟」の部分の「品揃え」が魅力的でした。
図書館で借りて読んだので須賀、手元に置いておきたい一冊ですね。