明治37年、京都。市長に就任した西郷隆盛の息子・菊次郎が、側近に父のことを話す形式で最終章はスタートしました。
明治2年、菊次郎は奄美大島の母・愛加那と離れ、父のいる鹿児島にやってきます。しかし、薩摩藩士・横山安武が上京して抗議の切腹をしたように、士族をはじめとする人々の新政府への不満は高まっていました。それを受け、明治政府は弟の西郷従道をして、隆盛を東京に呼び出すことにしたのでした。
いきなり菊次郎役の西田敏行が出てきたと思ったら、前京都市長役で時代考証の磯田道史*1が出てくるというところで個人的にはお腹いっぱいなので須賀、2つだけ。
洋装の大久保利通、オープニング映像も含めてかっこいいので須賀、やはりここも急に迫力が出てしまっていて、なぜここまで新政府に重きをなしているのかはドラマ上よくわかりませんでした。まあ明治政府内の様子がしっかり描かれるのは次回以降でしょうから、正助時代からの流れの上にある大久保利通になっているかどうかは注目したいです。
もう一つは、いきなり出てきていきなり切腹してしまった横山安武です。彼は最後、西郷隆盛に対して暴言を吐いて去って行きま須賀、実際の遺言書には、「西郷先生が(薩摩)藩政に参画されるなら言うことはない」という趣旨のことが書かれていたそうです。
それはともかく、個人的に興味をひいたのは彼の弟に初代文部大臣の森有礼がいる点です。森有礼は開明派という以上に「西洋かぶれ」として知られた人物だったようです。実際に「伊勢神宮で社殿の御簾をステッキでどけて中を覗き、拝殿を靴のまま歩き回った」との風評を立てられ*2、それを理由に大日本帝国憲法発布式典の日に暗殺されてしまっています。
実際に森有礼がそうした挙に出たかどうかは全く別の問題*3としても、明治政府の腐敗を批判して抗議の切腹をした人物と、「伊勢神宮で社殿の御簾をステッキでどけて中を覗いた」との風評を立てられた人物が兄弟だったというのは、なんだか興味深いですね。
そういえばこれを書いている2018年10月23日が、ちょうど明治改元150年なのだそうです。