- 作者: 酒井啓亘,寺谷広司,西村弓,濱本正太郎
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2011/12/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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旅先に持って行った*1こともあり、ほとんど条約集と照らし合わせることなく流し読みをしてしまったこと、別のことに優先して取り組んでいたため読み終えるのにかなり長い時間がかかったこと、また私自身がほぼ*2国際法の初学者であることなどから、「読んだ内容をどのくらい覚えた?」と聞かれればかなり心許ないというのが正直なところです。それでも、何かが気になった時にこの辺のどのページをめくればいいかについてはだいたい見当がつくだろうということと、希望的観測に基づけば、その気になった内容が、国際法学上どういった位置づけの問題でありそうかについては大まかに把握できるのではないかということから、よい読書経験であったと考えています。そして不幸なことに、関連する知見を早速活用せねばならないような状況が、今の日本やその周辺で起こり、継続しています。
それ以外で印象深かったのは、浅学というか認識の甘さを自ら晒すようなもので須賀、自由権規約などに照らした場合の日本の人権状況に関する諸々の指摘についてでした。「いやあ、そんな見方もあるんですねえ」で済む話ではないにしても、現状に変に慣れないというか、法的な構えを持った上で問題意識を保つという意味では引き締めねばなあと思いました。
あ、最後になりま須賀、なかなか厚い割には基本的に読みやすいので、今回の私のように極度のだらだら読みにならなければそんなにしんどくなく読み通せると思います、えぇ。