6月はじっくりゆっくり新任地に慣れていく月になるかなあと思っていたら、何やかやでなかなかそうもいきません。そんな日々の中での一幕です。
ある昼下がり。私が外出先から遠路車を飛ばし、支局の前に止めた途端に、上司から電話がありました。
上司「もしもし、支局は今誰もいないから、裏から鍵を開けて入ってくれる?」
私「わかりました。てか今ちょうど支局の前に車を止めたところなんで須賀、どうしてそれが分かったんですか?」
上司「俺には君が見えるんだよ、10分もすれば戻るから」
驚いてあたりを見回しましたが、彼の姿を見つけることはできませんでした。これは恐らく、彼が何らかの超常的な能力を以て私を見ることができたか、気付かぬうちに私が彼にパノプティコン的な監視を受けているかのどちらかなのだと思います。