かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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「原子力の問題に詳しい」菅首相へ

菅首相「最悪の場合、東日本つぶれる」
これは笹森内閣特別顧問が16日夜、記者団に明らかにしたものです。それによりますと、菅総理は笹森特別顧問との会話の中で、福島第一原発の事故が最悪の事態になった場合、「東日本がつぶれるというようなことも想定しなければいけない」と述べたということです。
そして菅総理は、「そういうことに対する危機感が非常に薄い」と東京電力を批判。また、「僕は原子力の問題に詳しいんだ」「危機感を持った対応をしてほしいということで、東京電力に乗り込んだ」などと話したということです。
東京工業大学で応用物理を専攻し、原子力の知識に自信を持つ菅総理が、福島第一原発の現状に危機感を深めている様子がうかがえます。
(3月17日、TBS)

本当に菅首相がこういう認識なら相当危ないと思います。リーダーの資質は「何もかもを知っていること」ではなく、むしろ「どの情報や策を容れるかを的確に判断し、然るべく指示する」ことではないでしょうか。
首相がどのくらい原子力の問題に詳しいのか私は知りませんが、進歩著しい分野の一線で仕事をしている人たちをどう差配するかこそが重要なのであって、もし首相が「昔取った杵柄」と周囲の意見を聞かない態度を取ったり、そういう決断の仕方をする*1なら、恐らくどこかで判断を誤ってしまうでしょう。それは菅内閣民主党政権のみならず、それこそ東日本にとって致命的な結果を招きかねません。

*1:『13日間―キューバ危機回顧録』に出てくるケネディとは好対照と言えるのかもしれません