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取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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鳩山首相退陣/次の首相はしっかり組閣を!

菅氏の対抗馬探し難航…「戦犯」と指摘の候補も
鳩山首相民主党代表)の退陣表明を受け、民主党内の「ポスト鳩山」選びが2日、本格化した。
出馬表明した菅副総理のほか、党内には前原国土交通相(沖縄相)や岡田外相らを推す動きがある。ただ、前原、岡田両氏に対しては、沖縄の米軍普天間飛行場移設問題をめぐる迷走の「戦犯」(小沢幹事長周辺)との指摘もあり、菅氏の対抗馬探しは難航している。
菅氏の出馬表明を受け、菅氏を支持する議員グループは2日午後、都内のホテルに選対を発足させた。所属議員の1人は「党内は菅氏でまとまるのではないか」と期待を示した。
菅氏への支持は広がりつつある。横路衆院議長を中心とした旧社会党系グループ約20人は2日夜、都内の料理店で代表選の対応を協議。出席者の1人は「社長が退けば、副社長が就くのは妥当だ、との考えでほぼ一致した」と述べ、副総理の菅氏支持の方向であることを明らかにした。枝野行政刷新相も2日夜、菅氏支持を表明。野田佳彦財務副大臣のグループ幹部も2日、「菅氏は民主党創成期のメンバーだ。野田氏との関係も良く、グループとして乗りやすい」と語った。
一方、菅氏の対抗馬の有力候補と目される前原氏は2日、国交省内で記者団に、代表選への対応について「全く白紙だ」と述べるにとどめた。前原氏同様に注目される岡田外相も2日夜、記者団の質問に無言だった。
前原氏は2006年の偽メール問題で、岡田氏は05年の衆院選惨敗で、共に任期途中で代表辞任に追い込まれた経験がある。その一方、党内では「2人は個性が強く、ともに参院選の顔として十分に通用する」と期待する声は多い。
ただ、両氏は首相辞任のきっかけとなった普天間問題の担当閣僚。党執行部の1人は「普天間の責任は免れない。今回は出馬を控えるべきだ」とけん制する。
党内では、小沢氏と前原氏のグループが「菅代表」を前提に、党運営の主導権をめぐって綱引きを始めたとの見方も出ている。
前原氏は2日、枝野氏や福山哲郎外務副大臣ら前原氏のグループ幹部数人と代表選対応を協議。出席者によると、「官房長官と党幹事長を小沢氏寄りの人にしないことを条件に、菅氏の支持に回ることを考えてもいい」との声も出たという。
小沢幹事長に近い中堅議員でつくる「一新会」が国会近くで開いた会合には約40人が集結。松木謙公事務局次長は会合後、記者団に「みんなで団結して動きたい」と語った。同日夜、再び集まっての会合では、菅氏や原口総務相を推す声が出たという。
一方、川端文部科学相を中心とする旧民社党系グループが2日、国会内で開いた会合では、「代表選を無投票にすべきではない」との声も出た。(6月2日、読売新聞)

珍しく政局予測なんてしてみたらなんとなく外してしまいましたねw 鳩山首相自身が辞任の理由の一つに挙げている普天間問題の5月末決着がなされなかったことを考えれば、その流れとしては理解できるタイミングで須賀、しかし夏には参院選があるわけです。その兼ね合いを少し考えてみると、現時点では参院選での民主党の苦戦が伝えられていま須賀、もし結果として民主党が敗北した場合、それはこれから数日中に出来上がるだろう新政権に対する評価なのか、それとも約1年の民主党政権全体への評価なのか、その部分の与党の受け止めが曖昧なままでずるずると行ってしまう恐れがあるように思えるのです。穿った見方をすれば、次の総理は参院選で勝った場合は「我が内閣は参院選を通じ国民の信任を受けた」と主張し、負けた場合は「オレたちほとんど何もしてないんだから負けたのは鳩山と小沢のせいだ」と言い出すかもしれない。実績と期待が投票行動に影響を与えるという意味では、この問題はなかなか政治学的でもあると思うので須賀、次回参院選で与党が負けるということは、少なくとも「新内閣への期待がない」あるいは「民主党中心の政権*1の実績を評価しない」のどちらかではあろうということになるわけで、そうなれば新内閣も総辞職ないし解散総選挙*2に踏み切るべき状況に立ち至るだろう、とあらかじめ言明しておきたいと思います。
辞任劇の感想としてはもう一つ。まずは、辞任表明が民主党両院議員総会というのはどうなんだ、ということです。この日は衆参と本会議が予定されておきながら、身内だけにしゃべって会見すらしないというのは、野党を含めた議会に対してよい態度とは決して思いません。
で、今後なんで須賀、引用した記事のような話が飛び交い、実際に私がこれを書いている今も、動いているのかもしれません。しかし一つお願いしたいのは、拙速に組閣をやらないでほしい、ということです。一部では民主党代表選と衆参での首班指名、組閣までを一気に4日にやってしまうという報道もあるようで須賀、それでどのくらいマニフェストを踏まえて政策を立案、実行していくべき陣容を整えられるのか。それこそ引用記事にあるようなパワーポリティクスの道具として、あるいは参院選有権者の目を引くための手段として、閣僚のポストが扱われてしまうことはくれぐれもないようにしてほしいと願っています。それこそ野党時代の民主党が批判してきた、「派閥順送り人事」や「選挙向け客寄せパンダ」の相似形をなすものです。

*1:新内閣の実績を判断する時間的余裕がないと思われるので

*2:それぞれ前述の要因に対応します