NEWS23見たんですけど、ちょっとひどかったですかね。他のメディアで上昇傾向の自民党支持率が微減していて「華やかな総裁選も効果薄」と言うのはまぁ仕方がないというか、自前のデータを重視するのは悪いことではない*1と思うので須賀、街の声が結構自民党に辛辣でしたね。
あと、というか第一義的に問題なのは、後藤キャスターがいきなり「取材の結果こうなんです」なんて言いながら麻生太郎vs与謝野馨*2の一騎打ちシナリオを持ってきて、「自民党は総裁選で国民の注目を集めようとしていますが、結局は出来レースということなんですね」と締めくくったことです。私も記者の端くれとして、ネタ元を伏せるという行動が理解できないわけではないんで須賀、でもこれでは視聴者に対する何の説明にもなりませんよね。「なぜかは言えないけどとにかくこうなんです、だからこれは出来レースです」でどれだけの視聴者が納得するのかと。むしろそれを本当に訴えたいのなら、思い切ってその「出来レース説」の根拠(あるいはソース)を示して、説の検証可能性(＝論争可能性)を担保すべきなのではないでしょうか。学生時代のゼミで教授*3が「言説の検証可能性のため、取材源を公にすることも重要だ」と言っていたのをふっと思い出しました。
ここで「TBSは偏向だ」と書かなかったのは、偏向のない報道なんてやっぱり存在しないということをここ数ヶ月で実感したからで、今日は「より説得力のある報道とは」という地平から議論してみたつもりです。まぁ何らかの出来レースがあると見るのが自然という気もしま須賀。
