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取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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「よくほえる犬はかまない」?/挑発的言動のトーン高める北朝鮮

北朝鮮「最期の決戦の時が来た」=緊張高まる南北
【ソウル聯合ニュース朝鮮半島有事を想定した定例の韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」が11日から始まり、北朝鮮による追加挑発の可能性がより一層高まっている。
韓米両軍は同日、予定通り同演習に入った。21日まで続く同演習には韓国軍約1万人と米軍約3000人が参加する。
今年の演習は、2015年に予定されている韓国軍への戦時作戦統制権移管を見据え、韓米連合司令部ではなく、韓国軍合同参謀本部の主導で作戦計画を樹立、施行する。
韓国国防部のキム・ミンソク報道官は定例会見で「今回の演習は韓国の防衛と安全のため定例で行われる韓米連合および合同指揮所演習だ」と強調した。
北朝鮮は国連安全保障理事会北朝鮮制裁決議と同演習を非難し、開始日から朝鮮戦争休戦協定を白紙化すると宣言した。さらに板門店の南北連絡事務所間の直通電話を遮断し、威嚇を強めている。
韓国軍は北朝鮮による挑発の可能性に備え北朝鮮への監視・警戒態勢を強化した状態だ。政府当局者は「全ての情報手段を運用し24時間態勢で警戒を維持している」と話した。
北朝鮮朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」新聞は同日付の紙面で「最期の決戦の時が来た。3月11日、まさに今日からこの地に辛うじて存在してきた朝鮮停戦協定(朝鮮戦争休戦協定)が完全に白紙化された」と主張した。
また黄海上の南北軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)に近い黄海南道地域の海岸砲のうち、相当数が陣地の外に出され砲門を開放した状態だ。さらに北朝鮮は今週、韓国側の演習に対抗して朝鮮半島東海岸の江原道・元山一帯で、大規模な軍事訓練を実施するとみられる。
金報道官は「万全の対応態勢を取り北朝鮮の挑発に即時報復できるよう警戒を続けている」と強調した。
(3月11日、聯合ニュース)

「よくほえる犬はかまない」=北朝鮮挑発に韓国高官―国防相は「局地挑発の可能性」
【ソウル時事】韓国国防省高官は11日、北朝鮮朝鮮戦争休戦協定の白紙化を表明するなど、緊張の度合いを高めていることに関し、「(韓国を代表する)珍島犬は、攻撃するときは、じっとしていて、急に飛びかかる。ほえる犬はかみつかない」と述べ、実際に軍事挑発に踏み切る可能性について慎重な見方を示した。聯合ニュースが伝えた。
高官は、北朝鮮軍の動向について「具体的なアクションを行う兆候はない」と指摘。「戦争の挑発の基本は奇襲だ。決起大会を行って戦争する国があるだろうか」と語った。
ただ、金正恩第1書記が「正常な思考能力があるか、好戦的に成長したのかが問題だ」として、「安心は禁物だ」とも述べた。
一方、金寛鎮国防相は11日、国会議員との会合で「局地的な軍事挑発の可能性が高い」と指摘し、2010年の延坪島砲撃のような形態もあり得るとの認識を示した。
(同上、時事通信)

「よくほえる犬はかまない」とまでは言う自信がありませんが、本当に「最期の決戦の時が来」つつあるとは考えていません。アメリカのバスケットボールプレイヤーに「金正恩オバマからの電話を待っている」と言わせるなど、非公式なチャンネルでは「ラブコール」を送っているのも事実で、北朝鮮なりに硬軟両様を使い分けていると見るのが妥当でしょう。
ただ、この日の平壌の映像などを見るにつけ、指導部が求心力を高めるのにこの「機会」を活用しようとしているのも明らかなようです。若い指導者を戴く彼らが煽るだけ煽っておいて、ちゃんと振り上げた拳を下ろすことができるのか、やや不安です。武力挑発も全くないとは言えないのではないでしょうか。