かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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ダメ記者の日常

先日、担当している市の臨時記者会見がありました。東日本大震災の復興支援策についての説明で、率直に言ってそれほど大きなニュースだとは思いませんでしたが、デスクと相談して簡単に紹介することにしました。
そこでネックとなったのは時間の問題でした。夕方の会見だったため、締め切りに間に合うように*1急いで原稿を仕上げねばなりません。比較的重要なものから箇条書き的に書くしかないかな、と机に向かった時、帰りがけの一幕を思い出しました。
会見が終わり、記者室へ戻ろうと歩いていると、出席していた幹部が立っていました。いつものように挨拶をして立ち去ろうとすると、彼はこう言い継ぎました。
「会見では話題にならなかったんで須賀、この部分も特徴的な施策なのでよろしくお願いします。必要があればお電話いただければご説明します」
その内容は、私が判断するにmustの内容というわけでもなさそうでした。ただ、短くても触れておく意味は十分あるようにも思えました。
その項目は、会見内容を伝える短い記事の最後に盛り込まれました。
今振り返れば、それに触れていたことは結果として正解だったとは思います。ただ、諸々の制約の中で、そういう要素の影響を受けて新聞記事が生まれることがある、というのは、経験が浅く拙い私の言い訳でありながら、その浅い経験の中での実感でもあります。

*1:一般的に緊急性が高いと判断されない記事は、締め切りも早くなります