かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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新聞社の方にお話を伺いに行きました。朝にたまたま見たこんなお話もさせていただいたので須賀…

<安倍首相>「安倍語」に変化 逆質問倍増、官僚言葉は減少
安倍晋三首相が発する言葉が変わってきた。記者団を問い詰めるような「逆質問」が増えたのがその一例。内閣支持率の続落で、首相は「どうせ落ちるなら、やりたいことをやる」(首相周辺)という心境になっていると言われ、「安倍語」の変化も、そんな開き直りの姿勢と関係しているようだ。
 記者 公務員制度改革は必要なのか。
 首相 必要じゃないと思ってます?
 記者 そんなことないと思う。
 首相 そうでしょうね。多くの人がそう思っているからやるんです。
 記者 国民にとってどんなメリットがあるか。
 首相 公務員制度改革をですね、やるべきというのは国民の声だと思いますよ。あなたもそう思いませんか?
 記者 はい。
 首相 だったら質問しないでください。
15日夜、立ったまま記者団の質問に答える「ぶら下がり」でのやり取りだ。衛藤晟一衆院議員の復党問題でも9日、記者団から「党内に不満がくすぶっている」と指摘され、「そんな不満くすぶってませんよ。誰かいます? 特定の人物?」と切り返した。
毎日新聞の調べによると、首相がぶら下がりに逆質問など「疑問形」で応じた回数は、政権発足後の3カ月では11回だったのに対し、最近の約2カ月半(1月5日〜3月22日)では25回と倍以上に上っている。
歴代首相の言葉に焦点を当てた著書のある立命館大学の東照二教授(社会言語学)は、首相の疑問形多用について「挑戦的に聞こえる。『顔が見えない首相』などと批判され、居直ってきたのではないか」と分析する。
東教授によると、小泉純一郎前首相も疑問形が多かった。ただ「小泉さんは聴衆との距離感を縮めるための疑問形だった」のに対し、「安倍さんは『居直り』の結果の疑問形で、それが『強気』と見られているのではないか」と指摘する。
最初の3カ月と最近の2カ月半の首相を比べ、「いずれにせよ」という言い回しが、28回から13回に減ったのも特徴だ。
首相はこれまで、政府のタウンミーティングの「やらせ」問題や復党問題など「耳が痛い」質問には、「いずれにせよ」とかわすことが多かった。「タウンミーティングで質問をした人に金銭を渡していたとの疑惑があるが」(昨年11月14日)との問いに対しては、「報告を受けていない。いずれにせよ、きっちり調査をしなければならない」と応えていた。
東教授によると、この表現は「官僚スタイルの言葉で、自信がないときに物事を客体化する話し方」という。弱気な言い回しを意識的に抑えることで、強気な姿勢を示そうとしている面もあるとみられる。【小山由宇】
(3月23日、毎日新聞)

この記事のようなケースも含めて、首相と首相番の記者*1の間に少なからずのディスコミュニケーションがあるのは事実のようです。この記事を見る限り記者が首相にやり込められているように見えるので須賀(実際そう見えたから取り上げたんですけどねw)、一方で記者の側が「(首相が)これだけバカなことを言っているのだからこれ以上追及することもあるまい」と判断するケース*2も多々あるそうで、とするならば首相の「開き直り」もさることながら、首相と首相番記者との関係、さらに言えば首相のメディア操作能力が大きな要因と言えるのではないでしょうか。
…とまぁ後半は私の推論で須賀、色々と面白いお話を聞けて楽しかったです。
終わってからは大学内で友人と軽く一杯やっていましたw

*1:一日首相を追いかける記者のことです

*2:記事にもある復党問題での発言なんかはそうらしいです