かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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久々の更新、久々の生姜先生(笑)

参院予算委 菅首相ノーベル平和賞劉暁波氏の釈放望ましいとの見解
国会は、野党が多数を占める参議院予算委員会で質疑が行われ、菅首相は、ノーベル平和賞受賞が決まった中国の人権活動家・劉暁波氏の釈放が望ましいとの見解を示した。
劉暁波氏を釈放するべきだ」と中国に求める考えはあるかと、何度もただされた菅首相の答弁は、「釈放が望ましい」という表現にとどまった。
自民党山本一太議員は「日本政府として、劉氏の釈放を求めていくと。そういうステートメントを出されるつもりがあるのかどうか」と述べた。
菅首相は「釈放されることが望ましいと。このように思っております」と述べた。
菅首相は、「釈放が望ましいという表現にとどめるのが総合的な判断だ」と述べ、中国を刺激したくないとの考えをにじませた。
また、尖閣諸島の名称をめぐり、グーグルのインターネット地図サービスに、中国側の呼称があわせて表記されていることについて、前原外相は、近日中に削除を申し入れる意向を明らかにした。
漁船衝突事件については、柳田法相が「政治介入はなかった」と明言した直後に、「わたしが釈放を決める前に」と発言し、あわてて答弁を訂正する一幕があった。
一方、民主党の小沢元代表の国会招致について、菅首相は「与野党で議論し、どういう場が適切かだ。政治倫理審査会という場も一般的にはある」と述べた。
(10月14日、FNN)

劉氏釈放要求に不快感=菅首相らの発言「下心」―中国
【北京時事】中国外務省の馬朝旭報道局長は14日の記者会見で、中国で服役中の民主活動家、劉暁波氏のノーベル平和賞授与決定に関して、菅直人首相が国会で「釈放されることが望ましい」と述べるなど国際社会で劉氏の釈放要求が相次いでいることについて「授与を支持する一部の国の要人の下心はどこにあるのか。中国の政治制度が好きではないのだろうか」と不快感を示した。その上で「内政干渉は認めない」と反発した。
馬局長は平和賞授与について「中国国内で(国家の安全を脅かすなどの)違法な犯罪を勢いづけるもので、中国の司法主権に対する侵犯だ」との立場を改めて強調。劉氏の妻、劉霞さんが12月にオスロで開かれる授賞式への出席を希望していることについても、この立場に基づき認めない方針を示唆した。 
(10月14日、時事通信)

最近国会中継が面白すぎて仕事が手につきません。と言っても、それは私が政治マニアであるとか国会マニア*1であるとかそういうことでは恐らくなくて、予算委員会の場で繰り広げられる「論戦」と呼ばれるコミュニケーションが、私にはなかなか滑稽なものに感じられるのです。ちょっとずつ(人によってはかなり)論理にズレや飛躍があったり、たとえ「開き直った」と言われても堂々と突っ張ればいい(あるいはそうすべき)ところで妙に低姿勢だったりはぐらかしてみたり、討論であるはずが独白になってしまったりと、どちらがということでなく見ていて危なっかしいというか、目が離せないんですね。まあダントツに面白いのは仙谷官房長官で須賀www
しかしNHK予算委員会を見る限りにおいて、そこは政策調整の場であるより圧倒的にアリーナであって、その意味においては一つめの記事にあるような首相の発言は内政的にはガス抜きとして一定の意義を持つんだと思います。二つ目の記事で中国政府側は反発をしていま須賀、田原さんちょっといいですか、現在の中国政府はね、(1)まずは劉氏へのノーベル平和賞授賞というもので国際的なアジェンダとしてクローズアップされた、中国国内での複数の意味におけるヒューマン・ライツに関する問題、これは劉氏ら特定の範囲の人権活動家に対する処遇と、さらに言えば授賞後のテレビ番組やインターネットに対して規制をかけるような、言うなれば全国民に対する言論の自由の制約という意味だけれどもね、(2)次に南シナ海東シナ海というね、これは地政学的に中国の周辺海域とでも言うべきエリアでの周辺諸国とのある種のトラブルの激化、(3)三つ目に中国政府に対して敵対的な言動をとった、と中国政府がみなしているようなね(苦笑)、まだしゃべっているよ、例えば日本やノルウェーというような、そうした国々に対して極めて激烈な、ある種カウンターパンチ的な措置で報いることで生じつつある中国自身の国家イメージ、ジョセフ・ナイ流に言うならば一種のソフトパワーとでも言うべきものへのクエスチョンマークとね、そうした外交上の問題を抱えているわけで、言うなればある種のディプロマティック・クライシスとでもみなし得るような状況下に置かれていると考えうるわけだよ。だとするならばね、一見二つ目の記事のように言いはするけれどもね、けれども、じゃあここで関係改善を模索しつつある日本に対して、漁船の事件を抱えていた時のような強硬姿勢で臨むことはこれは容易ならざることなのではないかと… まぁそんなわけで外交的波紋もそこまで大きなものとも私には思えないわけです。生姜先生ご解説ありとうございましたwww

*1:高校時代に同級生にそのような呼び方をされたこともなくはありません