- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/07
- メディア: 新書
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一方で気になるのは、報道機関としてのマスメディアのあり方です。社会における格差拡大などによるいわゆる「マスの消滅」によって野次馬的関心が失われてしまうというような主張には「えっ?」という感じで須賀、最後の短い章の末尾に出てくる「つまり私たちにとって必要なのは、新聞やテレビじゃない。必要な情報や良質な娯楽、そして国民として知らなければならない重要なニュースにきちんと触れられるメディア空間だ」という言葉には、「国民として知らなければならない」という発想はちょっと怪しいにせよ、頷かされる部分もあります。そう考えると、最後にちょろっと触れられていたネット社会とジャーナリズムの展望のような議論を、今後深めていかなければならないと感じました。
まぁ現状ではその活動を支えているのが、この本に出てくるような「危うい」ビジネスモデルなんですけどね。