かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
ブログランキング・にほんブログ村へ

『評論家入門―清貧でもいいから物書きになりたい人に』(小谷野敦)

評論などを手掛ける著者が、いわゆる物書きをめぐる環境や苦労話、評論の陥りやすい(?)落とし穴など、諸々を語った本です。この人は私の大学時代、英語の選択必修(確か)の一つを受け持ってもいて、そこでの逆評定*1が「鬼」か何かだったのでなんとなく近寄りがたい気持ちを抱いていたので須賀(笑)、読んでいて将来に向けて考えている(た)ことは意外と似ているなあと感じました。文芸というのはちょっと違いますけどね。
いきなり雑談調で恐縮なので須賀、今他で読んでいる2冊が結構重たくて*2、ちょっとサクサク読める本と思って本棚から呼び出してきた経緯を思えば、そういう印象が先に立つのもやむを得ないでしょう。あと、日本の文壇であった論争や評論などを交えながら、事実認識と価値判断は分けましょうねとか、そういう基本的な部分も教えてくれてはいるので須賀、著者がそうした論争にジャッジを加えてみたり、自分の関わった論争について言い分を述べたりという部分は、読む分には面白いんですけど、恥ずかしながら争われているところのそもそものものを読んでいるわけではなかったりするので、ちょっとここではコメントしかねます。
しかしやはり本を読むことは大事だと思いました。最近集中力がないのでちょっと気になります。最後に引用をば。

言うまでもないことだが、評論家を目指すとしたら、とにかく読書が好きでなければならない。(中略)…だから、遊ぶのが好きだとか、大酒呑みだとかいう人は、評論家に向いていない。

*1:学生が教師に評定を下す

*2:物理的にも内容的にも