かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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現代政治学の名著 (中公新書)

現代政治学の名著 (中公新書)

まさにその名の通り、「現代政治学の名著」たちを紹介し、論じた論文集です。どれも富と教養を有する「市民」による19世紀的な政治や民主主義ではなく、政治参加の爆発的な増加を体験したそれこそ「現代」における政治や民主主義を扱った(あるいはそれに関連する)著作であり、それらにおける今日的な問題や視座を把握し理解する上でとても参考になりました…と言っても何が出てるのかがないと仕方がないですかね(汗) そんなわけで挙げてみます。

そして個別の著作や論文に対してコメントをつけるという作業はちょっと手に余るのでやりませんwww
ただ一つ感じたのは、同じ(といったら言い過ぎかもしれませんが)時代の政治や民主主義の状況を切り取るやり方がここにあるだけでも論者それぞれであったのと同じで、それらの著作を紹介し、論じるやり方も評者それぞれであるということです。実際ハイエクなんかは、事前に知っていた&授業で聞いていたことと話の流れがなかなか違っていました*2。ただそれはどちらが正しいとか正しくないとかでは恐らくなくて、彼の著作や主張のどういったところに注目し、意義を認めるかということなのだと思います。まぁだから自分でああだこうだ言いたいのなら一度実物も読めって話になるわけですよねwww

*1:「晩期」にする訳がメジャーですよね

*2:いわゆるリバタリアン的な主張との差異を強調するわけですね