かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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ガチで小説を読んだのは何年ぶりかw

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

もと上毛新聞記者で、実際に1985年の日航機事故を記者として体験した著者による長編小説です。日航機事故を受けて事故の全権デスクに任命された「悠木」が、倒れた友人を案じ、家族との関係に悩みながらデスクとして仕事をこなしていく姿が描かれています。ただ「全権デスク」といってもデスクというのはまさに中間管理職なわけで、上からの牽制を受け、下からの突き上げを受けながらの苦しい苦しい一週間になるわけです。その中で結局彼は、日航機事故に関するあるコントラバーシャルな投書を載せた廉で左遷されるので須賀、そこで彼が社内的な地位を失った一方で、それまでの話の中でまぁ言わば「善人」として描かれてきた同僚達の理解を得る、というオチはやはりハッピーエンド的なのかなと思いました。まぁ別にそれがいいとも悪いとも思いませんが、私はちょっと呆気にとられた部分がありますね、その部分の描写も他と比べて薄かった気がするし。
感想としてはまず、読みやすかったと思います。筆者の文体…について語れるほど小説は知らないんで須賀(爆)、私には読みいい文体だったと思いますし、扱われている世界もある程度知識*1と興味があるものだったので違和感なく読めました。その意味で言うと、新聞記者といっても(いい意味でも悪い意味でも)やはり人間なんだな、ということはリアルに実感できましたねww 今、小説のレビューというものに正直幾ばくかの書きにくさを感じているんですけど(爆)、まぁこんなところでしょうか。

*1:共同通信の「ピーコ」とかw