かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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『吉川英治全集 三国志』

吉川英治全集〈第26巻〉三国志 (1966年)

吉川英治全集〈第26巻〉三国志 (1966年)

吉川英治全集〈第27巻〉三国志 (1966年)

吉川英治全集〈第27巻〉三国志 (1966年)

吉川英治全集〈第28巻〉三国志 (1966年)

吉川英治全集〈第28巻〉三国志 (1966年)

横山光輝による漫画版などの底本となったとされる、恐らく日本で一番有名な『三国志』です。小学生のころに子供向けの10巻本を読んで以来だったので、懐かしかったり新鮮だったりで読み終えることができました。
しかしこれだけ長い話ですから難しい部分もあって、魏の武将美しい人張郃なんかは作中で複数回戦死しているので須賀、そういう齟齬があってもページをめくる手が止まらないのはその歴史ゆえか著者ゆえか。
ただ、じゃあ三国志の登場人物で誰が好きか?と問われると、それがなかなかピンとくる人がいないんですね。かつて三国無双では美しい人張郃張角あたりを使っていて、ブラウザ三国志では曹操に奇計百出をつけるべくすでに(確か)5枚の孫権を無駄死にさせているので須賀、このストーリーの中で誰に共感しますかと言われると不思議なほど即答できない。子供の頃なぜか好きだった周瑜は、この作品ではアサシン教団びっくりの暗殺魔ですし、曹操は晩年の描写がさすがに…
敢えて言うなら、陳宮にはなんだか同情し、禰衡のキャラは素晴らしいと思うくらいで、全体が蜀びいきのトーンに貫かれていたればこそ、その蜀からこの人というのがなかなか出ないのでありました。
それはともかく、最後に一言だけ、何の脈絡もない発言をさせてください。
「フハハハハハハ、孔明は死んだ!!」