かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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総書記系男子、流行中。

金正日スタイル”が全世界の流行ファッションに―北朝鮮報道
北朝鮮政府が運営する公式サイトは7日、同国労働党の金正日キム・ジョンイル)総書記の服装が、世界的に流行しつつあるとする文章を掲載した。国際在線が報じた。
流行の理由は、金総書記の威厳ある大将軍のイメージが世界の人々に強い印象を与えている一方で、仕事の際には謙虚で誇張のない衣服を着用することが感銘を与えているから。「偉大な人物としての、彼のイメージはあまりにも鮮明だ」という。
同文章は北朝鮮の労働新聞も引用。同新聞は、フランスファッション界の人物が「金正日総書記の着るような衣服が全世界で急速に広まりつつある。世界史上、前例のないことだ」と述べたと紹介した。(編集担当:如月隼人)
(4月9日、サーチナ)

吹いたwwwww
ただ注意しなければならないのは、程度の差こそあれ、こういう傾向の記事というのはどこにでも存在しうるということです。「今、○○が静かなブーム」なんて怪しげなマッチポンプ的記事はよく目にしますよね。どこかが出している「今年のファッション流行色」なんてのも、一部の人が世相などを見て「決めて」流していると昔聞いたことがあります。
いずれ明らかになる話を一刻も早く世に出すことより、社会のトレンドのような「書かなければ出ない」話を提示することの方が重要だと私は思っていますし、出た記事が誰にも一切影響を与えない*1とすれば、それを出す意味はもはやないでしょう。ただ、「本当にそうなの?」「どこまでそう言えるの?」と常に自問し、知的な謙虚さを持って取材・執筆に臨むことが、それを提示する側の倫理なんだと思います。これはもちろんマスコミの記者だけの話をしているのではなくて、こういう場でも、いや、こういう場だからこそそうなんだと思うのです。

*1:内的な意味でも