かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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台湾の休日二日目 九份と夜市でスッポン

「おいしい小龍包が食べたい。マッサージを受けたい」

総統府は相当厳重警備

2日目は9時半に起床。本格的な観光初日にまさかの2度寝ですww
それでもだらだら支度をして宿を出ます。今日は台北市内で早くもリラクゼーションを楽しみながら、九份の夜景を見る流れです。ただいきなり台湾マッサージというもなんだということになり、まずは総統府辺りをふらつくことにしました。と言っても、宿から総統府までは歩いて15分20分の世界で、期せずしてかなりのロケーションに旅の拠点を置けたことを実感します。
この総統府というのは言うまでもなく、台湾の総統がいるところです。日本の植民地時代には台湾総督府が置かれたことも有名ですね。建物はちょっとレトロなデザインで、日本の近代に建てられたものと似た雰囲気も感じましたが、その周りに生えるヤシの木が南国らしさを醸し出します。さて、写真でも撮ろうかとカメラを構えると、なんと門番のお兄さんからNGが。悔しかったので周りの官庁街の様子だけはと写真に収めてまいりました。

そろそろお昼も近づいてきました。散歩は切り上げて、地下鉄小南門駅から中山駅に向かいます。淡水線で何の気はなくしゃべっていたら、突然おばあさんに「どちらへいらっしゃるの?」と日本語で声をかけられてびっくり。失礼ながら64歳よりはご年配とお見受けするような女性だったので、恐らくは日本統治時代に日本語教育を受けてきた方なのでしょう。海外で日本語で話しかけてもらえるのというのはどこであれうれしいことで須賀、その経緯が経緯だけにどことなくむずがゆい感じもします。

燕の巣ってどれだ?ww

さて中山です。この辺はビジネス街といった感じですかね。

この駅に降り立ったのは、同行者が目当てにしていたマッサージ店があったからなんで須賀、とりあえず腹が減ったということで食事できる場所を探すことに。しかしなかなかお手頃な感じの店がなく、同行者のガイドブックに「小龍包のお店」「困ったらココ!」なんて文句の踊っていたちょっとグレードの高そうなお店に入ってみることにしました。するとそこはもうグレードが高いとかの騒ぎではなくて*1、注文して出てきた料理を写真に撮ろうとすると、店員さんが「お申し付けくだされば写真をお撮りしますよ」と言い出す始末。終始どちらが食われているのか分からないような状態でしたw そんな調子だからお値段もなかなかで、
同行者「燕の巣っていう料理があるんだって。食べてみたい」
この一言で680元飛んで行きましたからねwwしかも2人ともどれが燕の巣なのか分からないまま食べ終えたというwww ちなみに計1419元というお会計でした。旅先でケチケチするのもアホらしいのでそこはいいんですけど、身の丈に合わないことをすると後味が悪いものです。

人間としての軸を左から右へ矯正される

その後は予定通り1時間コースのマッサージへ。1100元の全身コースというのをお願いしまして、あんな所やこんな所をマッサージしていただいたので須賀、体が火照りを感じ始めるまでそんなに時間はかかりませんでした… と書くと何か違うマッサージに行ったみたいで須賀、「美楽健康中心」という、現地でも有名というオーナーが経営するちゃんとしたお店ですw 足の裏で胃腸と肝臓のあたりを押されたら喘ぎ呻き声を出してしまうのではと心配していたらそうでもなく、むしろ足の甲をゴリゴリやられたのが地味に痛かったです。そして当然あちらもプロフェッショナルなわけで、私のマッサージを担当した女性はしきりに私の背骨を左から右に矯正しようとしていましたwww
マッサージ終了後…
私「どこか悪いところはありましたか?」
女性「健康ですよ」

「九份に行きたい」

金鉱から観光へ

午後2時ごろ店を出て、地下鉄で忠孝復興駅へ。ここから同行者のお目当ての九份行きバスが発着しています。

太平洋って何だよと思いながら寒い中バスを待っていると、片手に観光ガイドブックを持ったおばさん2人組が英語で「九份行きのバスはここでいいんですか?」と尋ねてきました。英語で聞かれたので反射的に「だと思いますよ、多分」みたいなことを答えておいたので須賀、あれっと思ってガイドブックを見ると、やっぱり日本語です。
私「あれ、日本の方ですよね?」
おばさん「あら、ごめんなさい」
別のおばさん「だからそうじゃないかって言ったじゃない」
まぁこんな調子で、日本人をたくさん乗せたバスは2時半に発車。約1時間半かけて九份を目指します。この九份というのは、もともと開墾した土地を9つに分けたとか、清朝時代に9世帯しかなかったので買い物の時に常に「九つ分」と言っていたとかいう由来があるほどの寒村だったそうなので須賀、19世紀末に金鉱が発見されたことからゴールドラッシュに沸き、歌手の一青窈の父親も、ここ九份の元金鉱主だったとのこと。70年代に鉱山が閉山したことで一時急速にさびれたので須賀、その後九份をロケ地とした映画「悲情城市」が台湾で大ヒットしたことで九份ブームが巻き起こり、今度は観光地として活況を呈し今に至るという、なかなか面白い歴史を持つ町なのだそうです。というより一言、「千と昌夫の金隠し千と千尋の神隠し」の舞台、と言えばもっと通りがいいのかもしれませんけどねw とはいえ、ここがそんな経緯をたどってきた町だというのを知ったのは帰国後で(笑)、この日「九份に行きたい」という同行者のご意向に沿う形でこの町を訪れたのでした。

レトロな?街歩き

山道を越えて九份に着きます…ってか、寒い!! 吐く息は途端に白み、降りしきる雨水に触れて手がジンジン痛みます。奥が基隆の港なのだそうで須賀、これじゃあ何のことかわかりませんねw

寒いので通りの中へ。

楽観的に見ても悲観的にもこんな感じで、モールの両側には食べ物屋さんや小物屋さんが並んでいます。寒さしのぎに30元のソーセージを食べながら歩き、途中で入った喫茶店ではタロイモの団子をいただきました。甘くておいしかったです。同行者は何を思ったか、チョコアイスパフェを食べていました。
しばらく歩くとちょっと雰囲気が変わってきます。


わが同行者ののぞみはこれだったようで、しきりにカメラを向けていました。「九份のレトロな雰囲気」というのはこれを指すので生姜、その適否は(この場合は日本統治時代の)レトロなものについての原型的イメージを持ち合わせていない私の判断は超えてしまっているようです。しかしいい雰囲気だなぁと思ったのは正直なところで、提灯の光をぼおっと眺めていても楽しかったかもしれませんね、寒くなければ
帰りもバスです。肉団子をほおばりながらバス停を探し、満員バスになんとか乗り込んだものの、外が寒いのにさらに冷房がかかっている車内の寒さには辟易してしまいました。午後7時半にもと来た忠孝復興駅に戻ってきたので須賀、車内より外気の方が断然暖かかったですww もしかすると台湾のバスに暖房はないのでしょうか? とにかくこの寒さで、九份観光に対するモチベーションも半分以上削がれた気がします。

スッポンの血を啜る

夕飯のために再び夜市を訪ねます。今日は華西街観光夜市。ヘビやスッポンの血や肉を扱う夜市です。

「何だか異様な雰囲気」というよりは、初っ端から店頭にクリーム色の大蛇を入れた水槽を並べる食堂やアダルトショップなどが並ぶ「あからさまに異様な雰囲気」のこの夜市。私のお目当て*2は、こちらです。

スッポンスープセット(300元)。真ん中がスッポンのスープで、上のコップに入っているのが、右からスッポンの血、スッポンの肝、スッポンの卵なんだそうです(上三つは酒入り)。どれもそんなに飲めなくはない味で、お酒も入っていたからか、血が一番すんなり飲めました。スープはちょっと後味が苦くて、卵は生臭かったかなという印象です。これを飲んで元気に・・・は特になりませんでした。
でもこれじゃあお腹は満たされないよねってことで、ファストフード系の中華みたいな店でブタそぼろご飯や麺料理をいただきました。2人で3人分食べて140元とか昼飯は何だったんだwww

お腹いっぱい!おやすみなさい!

9時半に宿に戻り、満腹のお腹をさすりながら就寝。帰りに台北駅の地下街で買ったパンは、ソーセージを挟んでからコーヒーシロップみたいなものを塗りつけてあってとても美味しかったです。この店の前を通るたびに行列ができていたので、台北っ子の間でも人気のお店なのでしょう。

*1:そもそも高級ホテルの中にある

*2:というより好奇心と恐怖心が均衡したもの