かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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ヨーロッパ中毒奇行紀行八日目・成田へ

1月12日。このヨーロッパ旅行も、泣いても笑っても最終日です。と言ってもこの日はほぼ帰るだけなんですけどね…

リスボンからスキポール、そして…

アディオス!オブリガード!

起床は3時半です。飛行機が7時離陸ですから、荷造りがあることを考えると遅いくらいです。そこから風呂に入り荷物を詰め、40分くらいで身支度を終えました。そして昨日飲みかけだったワインで乾杯*1し、宿を出ます。見るからに個人経営の宿を4時半過ぎに出るというのも迷惑千万な話で須賀、そこはもちろん前日に話を合わせてあるわけです。見送りに出てくれたロナウドのおっちゃんは「もう2、3泊していってよ」なんて言っていましたが、さすがに飛行機を逃がすわけにはいきません。筆談ではなく声に出して言えるたった2つの言葉で、こう告げて階段を下りました。「アディオス!オブリガード!」
出てすぐにタクシーを捕まえられるのがこの宿のいいところ。目の前のロシオ広場タクシーを止め、空港へと向かいました。実はこの部分を結構心配していて、公共交通機関のないこの時間にタクシーに乗るとなるとかなり足元を見られてしまうのではないか、そもそも行きはバスで30分とかだったけど何分で着くの?…などなど、多少のリスクを覚悟しての乗車だったので須賀、なんのなんの、運転手さんの「空港なら10分で着くよ」の言葉通りに、しかも8ユーロだか何だかで着くではありませんか。感激した私たちは彼に10ユーロ渡したうえに*2、友人は彼と記念撮影までしていましたw

トラップ発動www

こうしてリスボン空港に着いたのが午前5時。国際空港とはいえ、この時間となると人もまばらです。とりあえず早めに搭乗手続きをしようと手荷物検査コーナーに向かい、手荷物のかばんをX線に通すと… 突然係官がかばんを開けて、中身をひっくり返し始めたではありませんか。それは中をまさぐるというよりは、荷物を一つ一つ取り出して、中身を外に出していくようなやり方で、旅行記のためつけているノートも取り出され、中身をパラパラとめくられる*3始末。北朝鮮に入国する時ですらそんな扱いを受けなかった私は、自分がこんな目に逢っている理由も状況も飲み込めず、一瞬呆然としかけていました。しかしその直後にかばんから出てきたものが、私の置かれた状況を明確に説明してくれたのでした。
そう、水鉄砲ですwww 水鉄砲を取り出し手荷物の一応の検査を終えたその係官は、私に向かってこう言いました。
係官「これは機内に持ち込めません」
まだ完全に朝のワインが抜けていなかった私は、満面の笑みでこう尋ねました。
私「なぜですか?」
係官「武器に似ているからです。廃棄します」
私「ニヤニヤ(・∀・)」
こうして私の「監視社会と闘うための銃」は暴発した火を噴いたのでした。まぁここで「水鉄砲如きに反応する」係官を嘲笑するために持ってきたようなものですし、大学の合宿先*4で購入された水鉄砲、こんなところまで旅をできて悔いはなかったと思いますwww

スキポールで暇つぶし

この騒動(?)に若干呆れ気味の友人とともに乗り込んだ飛行機は、午前7時に離陸しました。って言っても離陸するころにはすっかり夢の中で、次に気付いた時にはテーブルに機内食が置いてありました。それをもそもそ食べて再び眠りに誘われ〜♪
3度目のスキポール空港に着いたのは午前11時過ぎ*5。曇天で心なしか不安定な着陸でした。次の成田行きの出発まで約4時間ということで、最後に何をして遊ぼうか、ということになるわけです。

まずは当然ここ。ギャンブルには基本的にあまり興味がないので須賀、有名なスキポール空港のカジノに行かない手はないだろうということで入場しました。入るときにパスポートをチェックされるんですね。私はこの時の所持金がすでに10ユーロを切っていたこともあって、0.5ユーロで1回だけスロットをやっておしまいにしました。友人はそれなりに楽しんでいる様子でしたww
カジノを出たあとは、なんとなく待合スペースのテレビモニターでCNNを見ていました。中身は正直あんまり聞いていませんでしたが、この時期自宅のBSで、昼間からCNNだABCだを見るのが趣味だったこともあって、迫る帰国の時をなんとなく感じる時間でした。
バーガーキングで昼食(6.85ユーロ)を食べて、2時ごろ出国審査へ。空港内の免税店で妹にチョコ(2ユーロ)を買ったこともあり、この時点で私の所持金は0.2ユーロ*6となっていましたwww 出国審査では係官のお姉さん*7にいきなり「こんにちは」と話しかけられ、とっさのことで何も反応できなかったのを覚えています。そういうスキーマがなかった、と言えばそういうことなんでしょうけど、びっくりしましたねw

成田行きへ搭乗

審査後は中にある小さな美術館を覗き、メッセージノートのような紙に落書きだけして搭乗口へ。飛行機に乗り込んだのが午後3時。機内に入ったところに朝日新聞の国際版が並び、座席に日本語の機内誌が置いてあるのを見ると、一気に日本が近いもののように思われてきます。ちなみに機内誌では、奇しくもルノワールが特集されていました。オルセーでルノワールの絵に感動したのも、滞在国が変わるとちょっとした過去のことのように感じられる*8ので須賀、ほんの4日前のことでしかないわけです。
さえない空のスキポール空港を離れた機内では、「空席も多くありますので、みなさんご自由に席をご移動ください」とのアナウンスが。へえ、どうしようかねえ、と友人と話していたら、女性のCAさん*9がやってきて、「飛行機の重量バランスもありますので、ご移動いただけると助かります」。そんなこともあるもんなんだと横の3席分を頂戴したので須賀、いかにも「私は旅慣れています」と顔に書いてあるような日本人のおじさんに日本語で「移動しなきゃいかんのだぞ!」と「指導」されたのがたまらなく不愉快でした。
その後はおじさんのご指導のおかげで、広い座席にゆったりと座りながら、機内食と映画を楽しむことができました。映画なんて大層な物言いで須賀、要はMr.BEANを見て爆笑していただけです。
離陸から4時間ほど経つと、おねんねの時間と相成りました。私は3席分使えた*10ので、座席の仕切りを全部立てて横になることにしました…

*1:杯を乾かすと書いて…?

*2:まぁそんなもんなんでしょうけどねw

*3:日本人であっても読めるかどうか怪しいシロモノですwww

*4:九十九里浜

*5:ここからはしばしヨーロッパ標準時に戻します。+1時間です

*6:もちろん日本円は持っている

*7:もちろん日本人ではない

*8:今では遠い昔www

*9:カーンでもプーチンでもないww

*10:大体みんなそうでしたが