かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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中国周遊記十二日目・上海市街観光

上海再び!

再び上海に降り立つ

ふと気がつくと朝の5時15分。足元の方から、乗務員のおじさんが何やら話しかけてきます。なんだろうと思ってそれまでの列車での行動を思い出していくと…そうでしたそうでした。列車に乗って程なくやってきた乗務員のおじさんに、プラスチック製のカードと引き換えに切符を預けたのでした。そんなわけでカードを渡して切符を返してもらい、身支度を整えながら列車が上海駅に到着するのを待っていました。
列車は6時10分頃に上海駅に到着。十日ぶりに再び上海の地に降り立つことができました。と言っても朝の6時ですからね、いざ降り立ったとはいえできることも限られているわけです。まぁとりあえずは朝食だろうということで上海駅の周りをうろついてみたので須賀、意外なことに適当な場所が見つからず、結局地下鉄(3元)で人民広場に向かうことになりました。ちなみにこのときに上海の地図を6元で入手しました。しかしさすがは上海と言うべきか、朝6時からムシムシとした暑さが私たちを苦しめ、7時過ぎに人民広場のケンタッキーに入ったときにはまず何より涼しさが私たちを癒してくれましたww
ここでは8元払っておかゆのモーニングセットみたいなややモチベーションの低い(?)食べ物を食べながら、この日の身の振り方について相談しました。そしてそれがあらかた決まった後も、二人して何事もなかったかのような顔をして座っていたので須賀、さすがに9時には自重して最初の目的地に向かうことにしました。

毛沢東旧居をローテンションで

最初に向かったのは「毛沢東旧居」なる展示館です。ここはさっき買った地図に近場としてたまたま書いてあったから、というとても安易な理由で行くことに決まったのでしたw とはいえ暑い中全ての荷物を持ったまま歩くのはよそうということで一駅分地下鉄に乗って(3元)、9時半過ぎに着くことができました。ここには3元払って入場し、大荷物を引きずりながら見物させていただいたんで須賀、そもそもここは毛沢東の上海での拠点という以上の意味合いはなかった*1ようで、正直特に感慨はありませんでした。

また同じ宿へw

毛沢東で時間を潰してからは地下鉄(3元)で人民広場に戻り、最後の宿探しへ。向かったのはそう、一日目に泊まったのと同じサマーホテル*2です。ここには11時前に到着し、一人当たり二泊分の200元を払って*3無事チェックインすることができました。ちなみにこの日上海の街中をうろついていて思ったので須賀、結構ローソンやらファミマが多いんですねww これまでの数日間でそういうものを全く見かけなかったせいか、それらを見たときかなり「懐かしい」あるいは「ここ*4まで帰ってきたんだ」という感覚を覚えました。あとこの時かなり雲が厚くて、ジメジメとしたイヤな陽気だったのも印象的でした。

台湾社会全力抗災

さてさて、再びチェックインした宿でテレビを見ていると、台湾に特大台風が接近しているというニュースがかなり大々的に報じられていました。そう言えば私とKくんの共通の愛人友人である瀬川瑛子(笑)が昨日から台北に行く予定だったことを思い出し、二人で心配しながら超ベタ派手な演出の台風特番に見入っていました。ちなみにこの台北レポートの映像はどうやって入手しているんでしょうかね? 報道機関同士は台湾海峡を挟んでも一定の友好関係があるのでしょうか? それでもやっぱり流れるテロップは「台湾社会全力抗災」だったりするんですけどねww

上海豫園でショッピングタイム

上海と北京、通貨が違う!?

しかしこのままテレビばっか見てもいられないだろってことになって、とりあえず昼食を食べに出かけました。いつの間にか降りだした天気雨にしかめ面をしながら、1時半に近くのステーキキングなる食堂に。14.5元で春巻とプレートを食べながらKくんが言っていたので須賀、どうやらここ中国では、同じ1元の価値があるものとして上海や南京といった長江流域では1元コインが、北京や済南といった黄河(あるいはその北)では1元札が流通しているようです。言われてみれば確かにそうなんですよね、興味深いです。

雨の豫園を…

食後はまた降ったりやんだりの天気雨の中を、豫園に向かって歩きました。豫園といえば明代に造られた江南庭園で、日本でも結構おなじみの場所…なんだそうですね、行くまで知りませんでしたけど。2時半に着いて有料見学ゾーンに入ろうとしたんですけど、まさにそれを妨げるかのように俄かに雨足が強まってきたのであえなく断念。ショッピングに専念することにしました。

そしてお買い物

そんなわけでショッピングタイムの始まりです☆ ここ豫園というのは外灘(バンド)と並ぶ上海最大の観光スポットでありまして、それゆえ外国人(特に日本人)をターゲットにしたお土産物屋の数も半端なく多いんですねww ですから英語はもちろん、かなりの確率で日本語まで通じる、っていうかあっちが日本語で話しかけてくるわけですw 「いくらなら買う?」「安いね*5」「干支は好きですか?」などなど、巧みな日本語と交渉術(と時々愛嬌)で一つでも多くの品物をなるべく高く売り込もうとしてきます。そんな激戦(?)の中で私が購入した品々をここではご紹介しましょう。

  • 上海豫園買い物リスト!
    • ブタの置物(85元を20元)

近しいところにブタが好きな人がいたのでその人のために買いました。値切ったように見えるけどあれが85元とかそもそもがありえないのでもうちょっといけたハズ。これが本日の初戦でした。

    • 上海タンブラー(90元)

これも頼まれ物。清潔感のある店に入るや否や流暢な英語で話しかけられ、値切れる空気ではないことを悟りました。ってかチェーンですからね、スタバは。

    • 孔明(?)団扇(35元を20元)

三国志諸葛孔明が持ってそうな鳥の羽で作った(っぽい)団扇で、これも二つ頼まれていました。これは探してもなかなか見つからず*6、見つけた喜びでほとんど言い値で買ってしまうところでしたww ちなみにこれを売ってくれた店員さんはとてもかわいらしい女の子で、会計の時に日本語で「干支は好きですか?」と十二支グッズを勧めてくれたので須賀それは丁重にお断りしました。てか「干支」という言葉に「好き」とかそうじゃないとかが連なるという感覚が全くなかったので、ちょっとびっくりしたのを憶えています。

    • お菓子詰め合わせ2箱(22元)

値切ろうとしたらおばさんにメチャクチャ怒られたのでやめようかと思ったので須賀、バイト先と家に配るのにはこれがよかろうということで購入しました。

    • 孔明団扇(2個で50元=25元)

これは団扇を一つ所望していたKくんが独自交渉で私の分まで買ってきてくれました。

欲しいというより「25元まで下げてくれるんなら買ってもいい」という感覚で交渉したらホントに下がってしまいましたww 結構カバンとしてもしっかりしてるしこの買い物はアタリだと思っています。ちなみにここも日本語で交渉できました。

どうせカバンまで買ったらやるっきゃないってノリでしたねw

    • Tシャツ(2枚で40元が失敗)

もともと良心的な値段の店だったからか、一定以上は下げないという頑なな態度に阻まれました。ちなみに「安いね」を連呼していたのはここの店員さんです。

    • Tシャツ(話だけ聞く)

やっぱりTシャツに興味があったKくんは、1枚30元という声を聞いて早速交渉開始。しかし続けて店員のあんちゃんが言い出したのは…「一番小さいサイズは30元なんだけど、他はサイズによって値段が違うんだ。S-M-L-LL-XLの順に30元-60元-90元-120元-150元」。チョーウケルwww
…こうして豫園でのショッピングを終え、雨もあらかたやんだ5時頃に宿に戻ってきました。結局使ったお金は192元!なかなか買いましたね(汗

毛沢東グッズ撮影会とその考察

宿では荷物の整理をした後、撮影会をやりました。えっ、何の撮影会? 毛沢東グッズのですwww 七日目の北京で毛沢東ウォッチを入手してしまったその日から、私は密かに(?)毛沢東グッズの収集家としての活動を続けていたのでした。そしてこの日までに手にしたグッズはといえば…

  • バッグ(25元)
  • Tシャツ(20元)
  • トランプ(10元)
  • 腕時計(30元)
  • ポスター(5元)
  • なんかカード(10元)
  • その他バッジ類(41元)

と、計141元にまでのぼっていました。そこでこの機会に、これらのグッズたちを一堂に会した写真を撮ってしまおうという話になり、しかもせっかくそうするならTシャツを着てカバンを提げて腕時計をして、私もそこに納まってしまおうということで撮影会という運びになったのでした。ホントはツベコベ言わずに写真だけのっけられればいいんでしょうけど、さすがにそこまでする勇気はない(笑)のでそれはご勘弁ください*7(汗
まぁそんな感じでちゃんとネタ写真は撮ってきたわけですけど、ここからはちょっとマジメに、この毛沢東グッズがあちこちで売られている意味について少し考えてみたいと思います。これはKくんが日本に帰ってきてからよく言っていたことなんで須賀、「中国を半月旅行していて、毛沢東グッズを買っているヤツは一人*8しか見なかった」んだそうで、そこからもこの毛沢東グッズがやはり外国人観光客向けのものであることが示唆されるとも思うので須賀、何かそれだけに帰することのできないものも感じたんですね。
確かに世界で一番有名な中国人の一人は毛沢東でしょうし、外国人観光客は数少ない「知ってる中国人」である「あの毛沢東」を喜んで買って帰るのではないか。それは特別商魂たくましいというわけでもないと思います。ただトランプまではいいとしても、秒針とともにカチカチ毛沢東の腕が動く腕時計って平気なんですかね? 例えばキューバ北朝鮮で、カストロ金日成の同じような時計が外国人向けとはいえ作られることが許されるでしょうか? そう考えると、毛沢東グッズを作ったり売ったりという行為そのものにも、何か毛沢東を相対化して、もっと言えばネタ化するような意図を感じなくもありません。
もちろん毛沢東といえば、中国共産党の長征や抗日戦争を通じて党内での権力を確立し、中華人民共和国の建国を天安門の上から宣言した建国期中国の最高権力者なわけで須賀、50年代後半の大躍進運動の失敗や、彼の主導したあの文化大革命による国内の大混乱など、いくつかの悪名高い政策や運動を引っ張った張本人でもあるわけですね。それを踏まえて今の中国共産党は、党の公式見解として「功績七割、誤り三割」と言っていると。それと同じように、いや、それ以上に、「中華人民共和国建国の最大功労者」である毛沢東への相対化された評価というのが、市民の認識としてあるのではないかと感じました…って秋の現代中国政治の答案に書いたら優もらったwww

ウイグル料理に舌鼓

撮影会(笑)のあとは一時間弱仮眠を取り、7時過ぎに近くの雲南*9にあるウイグル料理店へ。入ってみると客は多いのに店員が少ないという悲惨な状況で、料理が出てくるまで30分以上待たされるも、それだけ待った甲斐があると言い切れるようなおいしい料理に舌鼓を打つことができました。ちなみにここでは二人で、ウイグルご飯、ラムの肉、カニチャーハン、黒ビール×2と頼んで66元でした。しかしそれにしても「四川料理」とか「広東料理」と同じカテゴリーの中に「ウイグル料理」があって、「中国にはこんなもの食ってるところもあるのかぁ」なんて言いながらウイグル料理を食べるってのもちょっと能天気な気もしますけどねw
帰りにコンビニでウーロン茶(3元)を買い、ホテルのすぐ近くのネットカフェで一時間ネットにつないで(5元)上の書き込みをして、9時45分に再び部屋に戻ってきました。そしてこの日は12時半の就寝です。

*1:まぁone of themだったってことのようですね

*2:一日目に名前を挙げるのを忘れていたようなので書いてみました…

*3:実際にフロントに手渡したのはデポジットの100元を含む500元でした

*4:この「ここ」というのはもしかしたら「上海」ではなく「日本」である(つまりコンビニを見てここを日本と錯覚した)可能性は少なからずあるのではないか、と今になって思わなくもないです

*5:この言葉は「中国人がしゃべる日本語」のステレオタイプに過ぎないと思っていたら違ったんですねww

*6:一ヶ所で見つけたけどそれは180元とかしたので当然却下orz

*7:マイミクの方はmixiアルバムから見られます。

*8:つまり私

*9:雲南通り」という意味です。このように上海の通りの多くには、中国各地の知名にちなんだ名前がつけられています