かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
ブログランキング・にほんブログ村へ

田中康夫、乙

明日もインターンだしホントは早く寝たいのだが、この人の「退場」に言及しないわけにはいかない。6日の長野県知事選挙で、現職の田中康夫氏が新人*1村井仁氏に敗れました。まぁ去年長野に行って信毎に行って、その雰囲気で大体見当はついていたんですけどねw
いろいろ見ていくと、やはり田中知事の手法への批判は非常に大きかったようです。朝日新聞出口調査によると、「田中改革」の方向・手法の両方を支持する人が23%、方向は支持するが手法を支持しない人が54%、方向そのものを支持しない人が16%であり、二つ目に該当する人の60%が村井氏に投票している、のだそうです。このような「改革の方向性は支持するが手法に反対」という雰囲気を察知してか、村井氏も改革の方向性は基本的に支持すると言及しています。
やはり何がいけなかったかって、彼は人の話をまじめに聞いていない。県議会とガチンコやるのはまだしも*2、知事会見なんかでも出された質問に誠実に答えていない場面が多々見受けられました。私が行った会見でも、論点をずらすずらさない以前に記者会見の形式について記者*3と揉めている姿を見て、唖然としたのを覚えています。特に県内最大で全国的にも有名な地方紙・信濃毎日新聞とのディスコミニケーションが、まさに目を覆いたくなるほどであったのも思い出されますね、、、 あと知事お得意の「車座集会」の参加者が、集会後に「知事は私の話は聞いてくれるけれども、その時点ですでに結論は出ている」と言っていたのは印象的でした。確かにそんな知事は選びたくない。いかに彼の志向する改革と市民の望む改革が近かろうとも、それはある意味において「たまたま」だと言える*4からです。
ただここで、「じゃあ村井氏を」と言えるわけでもないでしょう。選挙中の彼の政策が果たしてどのくらい具体的であったかについてはかなり疑問ですし、改革の方向性には賛成と言った彼の当選後の言動には理解に苦しむものが多い*5のは事実です。確かに具体的な政策を出さなかったのは「方向賛成・手法反対」派と「方向反対」派両方の取り込みを狙った選挙戦略と取ることも十分可能でしょうが、正直この人が知事というのも気が進みません。
しかし民主主義とはベターな選択でしかありません。これを言っていたのは皮肉にも田中康夫本人です。とした時にどちらを選ぶか? その文脈で今回の選挙は捉えるべきでしょう。その意味で言うなら、「村井の勝ちではなく、田中の負けだ」という言葉は、あの日に起こった現象を理解する意味では重要でしょう。でも、それを村井氏を選んだことへの逃げにしてはならないと思うのです(>>信毎)。
―目覚ましが鳴るのが長すぎた。最初に「ナガノ革命」の「目覚ましを鳴らした」、茅野実さんの言葉です。田中県政の最大の功績が「目覚ましを鳴らした」ことであれば、次の村井県政は「目覚めた」県民とどう対峙していくのか。もし本当に県民が「目覚めた」のなら、村井県政の「先祖がえり」は悲惨な結果を招くでしょう。そうした意味で、役者はいなくなったけど(藁)、今後の信州長野県に注目していきたいですね。
あと最後に退場者についてです。私が工房の頃に偉そうなもの書き*6ごっこをはじめたのは彼の影響です。ジャーナリストになりたい、とは消防の頃から言っていたらしい*7で須賀、じゃあ具体的に何を考え何を論じるかということについて、初期はやはり彼の影響が大きかった。脱ダム宣言のメインフレーズは今でも覚えていますwww そんな意味で、正直寂しさはありますね。ただ彼には例の「新党日本」と十八番のパフォーマンスがありますからw 健康状態が不安で須賀、今後の活躍を期待します。そして一番気になるのは今後浅田彰がどう出るかだなwww
P.S.8月中に長野行こうかな、ガラス張りの知事室を拝みにw

*1:まぁ新人なんだよねwww

*2:無問題とは申しませんが

*3:この方知事が大嫌いで何度も気炎を吐いていたんで須賀、今回参考にした信毎のサイトに彼の「抑制的な」署名記事を見つけて少し笑いましたw

*4:4年に一度の選挙ですべてを網羅的に語れるわけでもなければ、「当選」は全権委任状ではありません

*5:当選後に「表現センターと記者クラブがどう違うか分からない。これから勉強する」などと言い放つ彼が果たして本当に「誠実」なのか私はかなり疑問視しています

*6:小説じゃないですよw

*7:メガワロス