- 作者: 森達也,鈴木邦男,斎藤貴男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/06/28
- メディア: 単行本
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読んでいて印象的だったのは、何といってもお三方の言論人としての気概ですかね。そもそも安易に人にレッテルを貼ってしまうこと自体が厳に慎まれるべきなのでしょうが、みんなそうした自分のレッテルやら何やらに囚われず、自分の責任でなかなか踏み込んだ発言している*2。見習いたいものです。中身としては日本社会の格差化、管理化を憂う内容が中心でしたが、格差化の議論はともかく管理化の話に「言われてみれば…」という感想を抱く部分が多い*3のは、やはり私と彼らの世代の違い故のことなのでしょうか。まぁそこを含めて「気概がある」と感じたんでしょうけども。
今度機会があったら斎藤貴男の本を読んでみたいです。下の注に詰め込んだようなことも確かめてみたいし。あとはあれですかね、『戦争の世紀を超えて』*4www
*1:シンポジウム―フリーランス・フェスティバル2005 - かぶとむしアル中参照
*2:特に右翼団体「一水会」の創設者であるはずの鈴木邦男が右翼の文法から明らかに逸脱した「不規則発言」を繰り返していたのが印象的でしたね。まぁそういう人でないとここまで調和的な対談にはならないんでしょうが
*3:よく覚えてないんで須賀立花隆の議論は常に二極分化ともう一つ何かの原理に収斂している、なんて批判があるんですけど、この本を読みながらそれを連想してしまうことも何度かありました。それはここで言うようなある種のジェネレーション・ギャップなのかもしれませんが、何か収斂論的思考様式の臭いがしなくもなかったです。斎藤さん、そこんとこどうでしょう??
*4:著者名についてはノーコメントwww