現場を離れて久しい新聞記者のブログ。 読んだ本の紹介や旅行記(北朝鮮竹島イランなど)が中心です。 ブログランキング・にほんブログ村へ

徳川家定こそ健康優良児?/「西郷どん」第十二話

第十二回「運の強き姫君」|NHK大河ドラマ『西郷どん』*1
江戸入り後、なかなか将軍・徳川家定との婚儀が決まらなかった篤姫で須賀、将軍生母・本寿院(泉ピン子)への幾島の働きかけなどが奏功し、ついに輿入れすることに。家定との間に子供が望めないことを知り動揺するも、安政の大地震被災も経て、御台所となる決意を固めたのでした…
今回も篤姫の回でしたね。この辺は女性視聴者を重視するという意味合いなのでしょう*2。その篤姫の振る舞いで須賀、幾島による規律訓練によって駆化された「オン」モード(姫様言葉)と、大地震の後に西郷吉之助に見せた「オフ」モード(薩摩弁)がかなりはっきり表現されていて、その中間的な描写がなくていいのかとちょっと心配になりました。
ドラマでは、本寿院が息子のために健康な御台所を望んていることになっていま須賀、(ここは本作で描かれないと思いますけど)篤姫はこの本寿院より先に、50歳を迎えずに亡くなってしまうんですよね。まあこの場合はむしろ、80歳近くまで生きた本寿院が長寿だったと言うべきなのかもしれませんが。
そしてこちらは本当に先走りで須賀、結果として家定と篤姫の間に子供は生まれません。実は徳川将軍と正室である御台所の間に世継ぎ(次期将軍)が生まれたケースは、二代・秀忠と江*3の子・家光だけだそうです。平安時代の藤原家のように、将軍の外戚が権勢を振るうようにならないために、大奥が「コントロール」していたという説もあるようで須賀、正室側室問わず、将軍家の子供が早世しやすかったことについては、別の理由も指摘されています。それは大奥の女性たちが付けていた白粉に含まれる鉛で、赤ちゃんが日ごろ接する乳母たちの肌に有害物質がベッタリ塗られていたとすれば、それはかなり影響大でしょう。家定も、父・家慶の30人近い子供の中で唯一成人した「生き残り」だそうで、そのことを考えると彼は病弱であるどころか、元々非常に健康状態に恵まれていたと評価すべきなのかもしれません。ここから先は本当に余談で須賀、同様のことは宮中、具体的には明治天皇の子供たちについても言えるという説も古くから指摘されているようです。
 
さて、来週は斉彬と吉之助というより、渡辺謙鈴木亮平という両俳優が主役のスペシャルだそうで、それはそれで結構楽しみにしています。放送前に「NHK働き方改革で、大河ドラマの放送回数を減らす」なんてニュースを見ましたが、その絡みなのかもしれませんね。その趣旨自体は全然構わないので須賀、「働き方改革」という言葉の意味は働く方法や手段の改革(効率化や省力化)のはずであって、働いた成果が変わってくるのは厳密に言えば働きの改革ではない気がします。何度も言いま須賀、働いた成果が変わることを否定する趣旨ではありませんし、現に私は今年の大河ドラマについて成果が変更されることに全く批判的ではありませんが、「働き方改革」は「AI」と並ぶ昨今の一大マジックワードだと思いますので、しっかり精査して使いたい言葉だなあと思っただけです。

*1:西郷どんの目線」コーナーが前回と同じですね…

*2:女性を多く登場させたり、その時代の女性の生き様を現代にも通じるものとして描こうとすることが、本当に女性視聴者の獲得や支持につながるのかどうかは私にはわかりません

*3:信長の妹・市と浅井長政の娘で、秀吉の妻・淀の妹