かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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情勢激変前の本だが十分面白い/『金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて』(五味洋治)

金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて

金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて

『父・金正日と私 金正男独占告白』で知られる著者が、金正恩という人物と彼を取り巻く情勢を論じた本です。
仕草や話し方に見る本人の心理分析や、大阪出身の母・高容姫、ミサイル開発に貢献する「3人組」、金主と呼ばれる新興富裕層の成長、緩む軍や人民の規律―など、北朝鮮の過去から現在までを様々なソースからの情報で読み解いています。内容も雑多といえば雑多であり、当然4月27日の板門店での南北首脳会談や、6月にシンガポールで開かれることになっている米朝首脳会談に向けての動きは入っていないので須賀、情報量は豊富なので今読んでも学ぶことは多かったです。どんな本やサイトが参照されているかというのも参考になりますよね。
そもそも、『粛清の王朝・北朝鮮』(羅鐘一)以来、北朝鮮関連本を読んでいなかったというのはちょっと情報の更新をサボりすぎましたかね。気をつけます。