かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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ブラウザ三国志番外編/男もすなるオフ会といふものを…

「男もすなる日記といふものを…」と「つれづれなるままに…」は、恐らく日本語で書かれているブログの冒頭に最もよく出てくるフレーズ(あるいはその下敷き)だろうと思います。私の場合は『坊っちゃん』でいかせてもらっているわけで須賀、今日の記事の書き出しはこうです。
男もすなるオフ会というものを、女もしてみんとてするなり。
先日、初めてオフ会というものに参加してきました。そもそもオフ会に参加するほどの人付き合いをオンライン上でしていたかというときわめて疑問だったので須賀、例の(笑)ブラウザ三国志の同盟掲示板に「明日○○でラーメン食べませんか?」という書き込みがあるのを見て、なんだか面白そうだったので参加してみたのでした。なんだか面白そうというのは彼らとラーメンを食べるのは面白そうだという意味で須賀、もっと言えば、もし万一そのこと自体がつまらなくても、つまらなかったということが面白いのではないかと思ったのです。とはいえ、アクティブな人が集まる同盟の外部チャットにまでは参加していなかったので、「話題についていけるだろうか?」と若干の不安を覚えながら出掛けたのでした。
その日集まったのは私を含め4人。事前に聞いていたのはハンドルネームだけ。年齢どころか性別も判然としない人たちと合流するのはちょっと大変でしたが、ほかの皆さんはこういう集まりの経験はあるらしく落ち着いた様子です。時間ぎりぎりに来た私が最後だったので、「ところで皆さん何とお呼びすれば…?」とためらいがちに聞くと、一人がこう答えます。「そこが問題なんですよ(笑) 皆さん、お互い何って呼び合いましょうねえ?」
もちろん誰がゲーム上で何と名乗っているということは自分が言えば済む話で、チャット上などではそれで全く問題ないので須賀、実際にそれを声に出して呼び掛けることが適当かどうかは別の問題だったりします(笑) まあ私なんかは実在の人物の名前をそのまま使っているので、ご時世的にあまり穏当とは看做されない恐れを孕みながらも、その名前で呼べばよいという話なので須賀、そこに集った(私を除く)3人の中には、あまり飲食店で呼びたくない&聞きたくないハンドルネームの方もいらっしゃいました。先ほどの彼曰く「だいたいハンドルネームを声に出して呼び合うことまでは想定してませんからね。以前別のオフ会では『RU』さんという方がいて、呼びづらくて困ったんですよね」だそうで、彼の口ぶりからすれば、オフ会の場では結構ありがちな問題のようです。それでも結局、その言いにくいハンドルネームの方も、なんだかんだその名前で呼ばれていましたw
ハンドルネームで呼び合うということは、本名は隠して通すのかと言えば、別にそんなことないよーもありませんでした。自然な話の流れで身分証明書の写真を見せっこすることになり、実名と社会的所属がばっちり書かれた証明書を特に躊躇なく見せ合います。そういう流れになったのは偶然だと思いま須賀、特に私以外のチャットメンバーはチャットで身の上話のようなこともしていたらしく、その延長線上で家族や実家の話から学校の話、内定先企業の話などをしていました。そういう意味では、集まったメンバーの結節点であるゲームの話と同じくらいに、お互いの身の上話や世間話をしていたわけで、それが非常に印象的でありました。
とはいえ、お互いなんとなく相手が何者なのか気になるというのはあるようで、特にチャットに来ない私はその最大の対象であったように思います。私が話のネタで社員証を取り出した時、隣に座っていた人はさりげなく首を伸ばし、社名のところをチェックしていました。
 
この記事は「この前こんな午後を過ごしてみました」というご報告です。わざわざ言う必要もないかもしれませんが、そもそもオフ会というもの自体初めての経験ですし、何かここに書いた内容でもってオフ会というものの性質をばっちり一般化して表現しようなどという欲望はさして持っていません。あくまでも私が体験した面白かったことと、そこから思ったことを書いてみたという程度のことです。