かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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北朝鮮観光

北朝鮮観光

趣味の本ですwww 1991年の6月と7月に訪朝した著者の北朝鮮旅行記です。平壌板門店だけではなく妙高山白頭山、元山、南浦などもカバーし、また朝鮮研究者としての事前の予備知識と流暢な朝鮮語、さらには経済学者としての独自の切り口*1でもって積極的に取材や分析を行なっている優れた旅行記であると思います。今から16年前とあって私が旅した2005年の状況と違う部分も少なからずある*2ので須賀、興味がある人にはそれでも楽しめる一冊と言えるのではないでしょうか。
しかしその中で私が一番注目したのは、彼がガイドさんたちの目を盗んであちこち歩き回った動機です。彼は前書きの部分で、当時の北朝鮮報道がその光の部分に偏り過ぎていることへの憂慮が、その理由であると述べていました。でもそれって、今の私達の感覚とはかなり異なりますよね。というより、私が北朝鮮に行きたいと思った理由の一つはむしろ、きれいにその真逆だったわけです。そう考えてみると、前年の金丸訪朝以降、日朝の友好ムードが一気に深まってきた1991年の時代の空気の一端を垣間見たような気がする一方、私が北朝鮮に行った2005年の、そして今、2007年の時代の空気といったものも感じることができるように思えるのです。
さて、恥ずかしながら自分のも晒してみますねwww
北朝鮮旅行記一日目二日目三日目四日目

*1:道端のゴミやら洗濯物やらから彼らの暮らしに迫っていくんですね

*2:一度北朝鮮に行ったことのある私としては信じられないくらい著者が自由に行動しているのも、このタイムラグに因るところが大きいように思います