かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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小沢代表辞任:【会見詳報】
民主党小沢一郎代表が11日記者会見し、代表を辞任することを表明した。会見詳細は以下の通り。
小沢代表:それでは私から申し上げます。メモにしましたので後で諸君にも配りますけど、メモを読み上げさせてもらいます。挙党一致をより強固にするためにということで、きたる衆議院総選挙での必勝と政権交代の実現に向け、挙党一致の態勢をより強固にするためにあえてこの身をなげうち、民主党代表の職を辞することを決意しました。国民の皆様、支持者のみなさまにご心配をおかけしたことをおわび申し上げますとともに、特にこの3年間、至らぬ私を支えてくださいました同僚議員の方々、党員、サポーターの皆様に心よりお礼を申し上げます。
もとより今度の総選挙は国民自身が政権を選択して、自らこの国と国民生活を救うまたとない機会であります。民主党にとっては最大のチャンスであります。民主党を中心とする新しい政権を作り、国民の生活が第一の政治を実現して、日本の経済、社会を根本から立て直すこと、そして政権交代によって日本に議会制民主主義を定着させること、この二つが民主党に課せられた歴史的使命であり、私自身の政治家としての最終目標にほかなりません。日本のために、また国民にとって民主党にとって、また私自身にとってもここで勝たなければならないのであります。それを達成するためには党内の団結が絶対不可欠の条件であります。党内が乱れていたのでは、総選挙に勝利することはできません。逆に挙党一致で臨みさえすれば、かならず勝利することができると確信しております。
私が代表の職にとどまることにより、挙党一致の態勢を強固にするうえで少しでも差し障りがあるとするならば決してそれは私の本意ではありません。政権交代という大目標を達成するために、自ら身を引くことで民主党の団結を強め、挙党一致をより強固なものにしたいと判断した次第であります。まさに身を捨て、必ず勝利する、私の覚悟、決断はその1点にあります。連休中、熟慮を重ねまして、その結論に達し、決断した以上、党内の混乱を回避するためにも直ちに連休明けの本日、辞意を表明することにいたしました。ただし、国民生活への影響を最小限に抑えるために、平成21年度補正予算案の衆議院での審議が終わるのを待ったうえで、速やかに代表選挙を実施していただきたいと考えております。重ねて申し上げます。新代表のもとで挙党態勢を確立して、総選挙に臨むことが何よりも重要であります。もちろん私もその挙党態勢の一員として新代表を支え、総選挙必勝のために最前線で戦い続けたいと思います。国民のみなさま、引き続き民主党をご支持くださいますよう、心よりお願いを申し上げます。ありがとうございました。
◇質疑応答
Q:党内の結束、挙党態勢を強固にということで考えがあったのか。なぜこの時期なのか。離党、議員辞職も含め、今後の政治活動については。
小沢代表:第一点はみなさん自身の報道によくある通り。結果として党内が不安定になったりしてはいけない。私がメディアの批判の矛先の相手なら、私自身が去ることによってそれがかわされ、みんなが安心、安定して、総選挙に向け挙党一致で戦う態勢にしたいし、私もその一員として協力したい。きょう辞意表明したからといって、政治家を辞めるわけではない。あとわずかな総選挙までの期間、代表を退いても全力で政権交代へ頑張りたい。
Q:辞意を決断するに至った経緯と、総選挙対策の活動は具体的にどうか。
小沢代表:代表を辞する決断をしたのは最終的に連休でゆっくり考える時間ができた時点。選挙のやりかたについては、選挙必勝の私自身のやり方で今後も全力で頑張る。
Q:代表の後継を選ぶ代表選ですが、政権交代を懸ける選挙の代表を決める選挙です。どのような代表が望ましいと考えているのか。意中の方はいるのか。また、衆議院選挙では自分自身の後任は最後でいいとおっしゃって、まだ公認はしておりませんが、次の選挙に立候補するのか。
小沢代表:あの、辞めていく者が次の人について、論ずべきではないと思っています。ましてや、まだ誰が立候補するのか分からない段階ですから、質問にはお答え致しかねます。それからさっき言った通り、別に私これで辞めるわけではありません。次の総選挙に勝つことが私の最大の願いであり、日本の国にとって国民にとって必要な政治の転換だというふうに思っておりますので、どこの選挙区であれ、全力で戦い、必ず勝ち抜いて参りたいと思っています。
Q:代表辞任後の新執行部が、新しい執行部に小沢代表に入っていただきたい、選挙についての責任ある立場についてほしいとそのような要請があった場合、お受けするのか。
小沢代表:まだ私が辞任表明をして、選挙の日取りをはじめとする選挙の手続きもまだ決めておりません。それは、あしたからです。顔ぶれもどのような方が立つかさえもわかりません。ですから新しい代表になったらどうこうするかという仮定の質問に今は答えるべきではないと思います。ただ一般論として党員である以上、みんなで決めたことは守らないといけません。それが民主主義です。自分が意見が反対だから守らないでは、国会もすべて成り立ちません。反対した法律でも多数で成立したらそれは法律です。みんなと話し合ったうえでまとまればいいですが、話し合いがつかなかった時は多数決、選挙です。ということで決するのが先人の知恵であり、民主主義の基本であります。それによって選ばれたリーダーの命については私ばかりではなく全員が守っていかないとと思っています。
Q:進退について政権交代可能かどうかを判断にすると言われていた。この情勢で選挙に勝てるのか。国民の理解が得られるのか。
小沢代表:まったく、私の話を聞いてもらい、配ったメモを読んでいただければ、何のかい離も何の矛盾もありません。民主党にとって挙党一致、団結して力を合わせて国民に訴えれば、必ず国民の信頼を得られると思っています。私は民主党は国民の理解を得られると思っておりますけれども、そのことをさらに万全なものにするために少しでもマイナス部分はこの際、自分自身が身を引くことで取り除いていきたい。そしてなんとしても政権交代を実現したい。それが国民のためであり、われわれ民主党の使命であると考えております。
Q:離党や議員辞職はしないのですか。
小沢代表:なぜ議員辞職しなければならないんですか。
Q:献金事件というカネにまつわるイメージを民主党から離すために離党すべきじゃないかと。
小沢代表:(質問をさえぎるように)私は、政治資金の問題についても一点のやましいところもありません。法律に従ってきちんと処理し報告してあります。また今回は、政治的な責任で身を引くわけでもありません。みなさんのお力添えのおかげで、私が3年前に代表職を引き継いだ時には(民主党の)支持率は1けた台だったと思いますが、今みなさんの懇切丁寧な報道ぶりにもかかわらず、20%以上の支持をもって自民党とほぼきっ抗しております。私はその意味において国民のみなさんのわが党に対する理解、そしてやはり政治は変えなくてはならないという理解が進んでおる調査だと思っておりまして、私も微力ながらそのことに多少なりとも貢献してきたのではないかなと思っております。あなたどこだっけ、会社?
(質問者:日本テレビです。)
小沢代表:日本テレビでもよく国民のみなさんの調査をしてみてください。
Q:3月の西松報道以来、バッシングもあったと同時に小沢総理を求める声も多数あったと思います。その声に応えられなかったという無念の思いは?
小沢代表:あのー、個人的に私を強く支持してくださる方は、私が 民主党代表として総選挙に勝ち、総理大臣になることを願っていてくれたことと思います。しかし私は、私自身が何になる、ならないということはまったく自分にとっては問題ではありません。民主党が中心に、とにかくこの長期政権、腐りきった政権を代えなくてはいけない、政権交代、それが果たされれば私自身にとりましては、まったく本懐でありまして、それ以上の期待をしてくれた支持者の方がおりましたら、それは申し訳ないことではありますけれども、私の政治家としては、まったくこの政権交代、国民生活第一の政治、国民サイドに立った政治、そして日本における議会制民主主義の確立、これが樹立されれば、少なくともそのスタートを切れるということを自分の目で確かめることができるとしたならば、それはまさに政治家の本懐、男子の本懐、そう考えております。
(司会:はい、ありがとうございました)
小沢代表:はい、ありがとう、ありがとう。
(5月11日、毎日新聞)

政権交代のために「少しでもマイナス部分はこの際、自分自身が身を引くことで取り除いていきたい」と語った小沢氏。ただ、それだけなら辞任のタイミングはいくらでもあったはずで、世論の厳しさに耐えかねての辞任とみるのが当然でしょう。ただ、「私がメディアの批判の矛先の相手なら、私自身が去ることによってそれがかわされ、みんなが安心、安定して、総選挙に向け挙党一致で戦う態勢にしたい」というロジックは、やはり内向きな印象を免れないような気がします。「お前らがうるさいから辞めてやったよ、どうだ、これで文句ないだろ?」というだけで、自身にかかる疑惑について説明が進んだわけではない*1以上、これで急に風向きが変わるかというと…後味の悪さが際立つ辞任劇だったように見えます。
やはりここはクリーンなイメージで挽回するしかない、という判断*2に傾くのでしょうか。いずれにせよ、本腰の入った国会論戦の盛り上がりを望みます。
てか会見は中継で見たんですけど、小沢氏が辞任表明と質疑応答の間に、満面の笑みで「ありがとう」とか言ってたのが生理的に受け付けませんでしたwwwwww

*1:説明は十分とする立場からはそれが当然、ということになるので生姜、どうやら世論はそう受け取っていないというのが現況だったわけです

*2:んっん〜♪