上洛した織田信長を、斎藤義龍が暗殺しようとするー。これは確かに、『信長公記』に出てくるシーンです。
同書によると、上洛する信長の手勢は80人ほど。これとは別に上京した信長の陪臣にあたる人物が、たまたま義龍が放った刺客らと船に乗り合わせ、不審に思って後をつけたため露見した、ということになっています。さすがに本当かなあと思ってしまいま須賀、後に信長は京で刺客らと対面し、「やれるものならやってみろ」的な啖呵を切った、とまで書かれています。
ドラマでは、明智光秀が旧知…ということになっている松永久秀に手を回し、義龍に警告を加えてもらって阻止した、ということになっていますね。後にそれぞれ信長を裏切ることになる2人が、信長を守るために奔走する、というのはなかなか曰く付きな展開でした。しかも信長が久秀を訪ねて茶器を贈ったというのは、間違いなく久秀の最期と関連付けてのものでしょう。まさかあれが、平蜘蛛ではないですよね…(笑)
あと光秀、信長に会った時に仕官を申し出そうな雰囲気でしたね。
父・道三に続き、義龍もナレ死を遂げました。最近気付いたのですが、演じた伊藤英明は岐阜市の育ちなのですね。身長も183センチと、197センチもあったとされる義龍ほどではないにせよ大柄で、演技面でも、役との共通性でもよいキャスティングだったのではないでしょうか。伊藤英明さん、お疲れ様でした!