かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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『幼児期と社会1』(エリク・エリクソン)

 

幼児期と社会 1

幼児期と社会 1

 

人間の心理社会的発達に関する著名な本です。フロイトの影響のもと、幼児の症例やネイティブアメリカンの幼児期、有名な8つの発達段階などについて論じています。

友人との読書会で扱いまして、そこでも話したので須賀、私は2つの理由で、この本の内容は「そんな解釈もあるんだな」くらいの受け止め方がいいのかなという気がしました。まずは会でも指摘があった通り、フロイト的な論理展開がかなり多く、それが因果関係などの論証として十分なのかは留保をつけた方がよいと思えたのが一つ。そしてもう一つは、あまりこの本の内容を「真に受けて」心配し過ぎると、子供とどう接していいか分からなくなってしまいそうな気がした点です。こう接してはいけない、こういう印象を与えてしまうとリスクがある、などと考え出してしまうと(私は考え出してしまいやすいので)、身動きが取れなくなってしまいそうです。

個人的にも、生後すぐに開腹手術をして特に幼児期に便秘気味であったことと、ものを溜め込んだり蓄積したりするのが好きな現在に連なる性質の間には関係がある、と言われるとまあそうなのかもなと思わなくもありません。全然メチャクチャなことが書いてある、という趣旨ではありませんが、適度な距離感を保って接したい知見だと感じています。

 

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