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改元前にオススメの一冊/『元号』(所功、久禮旦雄、吉野健一)

 

元号 年号から読み解く日本史 (文春新書)

元号 年号から読み解く日本史 (文春新書)

 

日本の元号について、その歴史をまとめた本です。

もともと元号を使い始めたのは中国・前漢武帝だったとされま須賀、その経緯から説き始め、日本最初の「大化」からその歴史を紐解いていきます。

傾向として奈良時代は縁起がよいとされることをきっかけにした改元が多かったが、次第に災害や疫病・兵乱などの「厄払い」的な改元が主になること、鎌倉幕府から始まる武家が徐々に関与を強めていく様子、明治以降の一世一元下での運用や戦後占領期の廃止をめぐる議論など、興味深い内容が多く収められています。また、南北朝時代はどちらの年号を使うかが政治姿勢の表明になっていたり、その延長線上で戦国時代の東国では独自の年号の使用や、京でなされた改元を無視することが横行したこと、時代ごとの年号の定め方に当時の政治のあり方(朝廷と幕府の関係など)が反映されていたことなどを見ていくと、「年号から読み解く日本史」という表題も頷けるものでした。

今年は5月1日に改元、4月1日にその新年号が発表されることになっています。この本では、次の元号はこれまでに候補になったことのあるもの(=中国古典からとったもの)から選んでよいのではないかとの立場が表明されていま須賀、実際どうなるでしょうか。一方で、十七条憲法万葉集などの日本の古典から元号をとることを主張する学者もいるそうです。漢字圏にあり、豊かな中国古典の蓄積を活用できる元号も素晴らしいと思いま須賀、(あまりそれ一辺倒では困りますけれども)日本文学の恵みを生かしたものにするのも一興かなと思います。

いずれにせよ、4月の発表を控えて読んでおくと楽しい本だと思います。

 

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