- 作者: 大下英治
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/01/10
- メディア: 新書
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この著者の本を読むのは初めてだったので、主たる取材対象者(この本の場合は岸田文雄)とどのような間合いを取ろうとする人なのか、やや読み切れない部分がありました。単刀直入に言うと、全体として岸田文雄へのヨイショに貫かれている観があり、秋の総裁選出馬へ向けた「観測気球」なのかと勘ぐってしまうほどでした。これを言ってしまえば身も蓋もないので須賀、この2人はともに広島出身なんですね。事実関係として眉唾な部分を見つけたわけではありませんが、そういう邪推をしたくなるトーンではありました。
ただ昔のエピソードは面白かったですけどね。いわゆる「加藤の乱」はよく憶えていますし*1、もっと遡って宮沢喜一総裁を実現するために、河野洋平と麻生太郎が宮沢りえの推薦コメントを取った話などは笑いました。それにしても加藤さん、2回派閥を割ってしまっていたんですね。もちろん選挙制度の変更による派閥自体の存在感低下という要因は無視できないんで生姜…。