かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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「トイレの神様」と大久保次右衛門/『西郷どん』第五話

第五回「相撲じゃ!相撲じゃ!」|NHK大河ドラマ『西郷どん』
新藩主・斉彬就任に際し、御前相撲が開かれました。西郷吉之助は、大久保一蔵やその父・次右衛門の処分を解くよう直訴すべく奮闘。見事優勝するので須賀、まさかのラスボス(?)斉彬にまで勝った後、吉之助は投獄されてしまうのでした…。ビックリ箱的な展開でしたが、同じ牢にいた謎の人物*1と噛ませたいということでしょうか。投獄の理由は今回見た限りでは明らかにされていないようでしたが、いわゆる霞が関お得意の「忖度」というやつなんですかね。また、後の篤姫(北川景子)も初登場し、岩山糸(黒木華)もあわせて恋愛ドラマ的要素も色濃くなってきましたところであります。
さて、今回は大久保次右衛門という人についてちょっとだけ。物語では現況、喜界島に配流中で須賀、仕事として同じ薩南諸島沖永良部島に赴任していたことがあります。実はこの際、彼は島妻*2との間に子供をもうけていたそうです。そうなればもちろん、その子供は大久保利通の異母兄弟にあたるということになりま須賀、なんと「トイレの神様」などの曲で有名な植村花菜はその子孫なのだとか。ということは、大久保利通の玄孫である麻生太郎財務相とも遠い親戚なんですね。だから何だと言われればそれまでで須賀、一見縁のなさそうな二人を結ぶ位置にいたのが大久保次右衛門であり、(価値判断は別として)薩摩藩の「島妻制度」だったとは言えそうです。
 
さて、ちょっと突っ込んだ話になってしまいましたが、斉彬から斉興への贈り物として唐突に黒酢が出てきたのは、狙ってやっているんでしょうかね。今で言えば霧島市福山町の名産で、最近は健康食品として知られるようになっているようで須賀、こういう小ネタっぽいところで地元の産品が紹介されるのは、ご当地としてはいいことかもしれません。

*1:ネタバレ的で須賀、彼は恐らくジョン万次郎でしょう

*2:一言で言えば現地妻です。薩摩藩のルールとして彼女が夫を追って鹿児島に来ることは禁じられていたそうで、鹿児島城下を中心とするいわゆる「県本土」エリアと島嶼部の一筋縄ではいかない関係の一端がここにも見られます。私個人の経験としても、島嶼部出身の年配者が「県本土」出身者への複雑な感情を口にしていたのを聞いたことがあります。そもそも「県本土」という言い方がどうかということもありま須賀、この辺の問題ははドラマのストーリーが進めば、また必ず触れることになるでしょう