かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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ロシアンルーレットに小細工?/『西郷どん』第四話

第四回「新しき藩主」|NHK大河ドラマ『西郷どん』
西郷や大久保の「先生のような」*1存在だった赤山靭負切腹し、島津斉彬が父・斉興とのロシアンルーレットの末に藩主の座を得るという激動の放送回でした。赤山靭負は初回から沢村一樹が演じていて、妙円寺詣りのシーンなどでは西郷吉之助と「子供と大人」くらいの差があるように見えましたが、調べてみればこの2人は5歳しか年齢が違わないんですね。島津義弘の弟・歳久に連なる名門ながら、史実では20代のうちに死を賜っています。短い出演期間ではありましたが、(鹿児島出身だそうなので当たり前だけど)鹿児島弁が自然で、ものすごく安心して見ていられました*2。敢えて言えば、もうちょっとセクスィーさを出してくれてもよかったように思いますけど(笑) ちなみに彼の弟である桂久武は初登場だったように思いま須賀、こちらは長いお付き合いになりそうです。
もう一つのハイライトは、もちろん親子ロシアンルーレットでしょう。まああれが史実としてあり得たかどうかは論じるつもりはないので須賀、物語の中の「真相」として、あれが本当に公平なロシアンルーレットだったのかは怪しい、という読み方もできるのではないかと感じました。1発目の斉彬はセーフで、斉興は2発目の引き金を引くことはできず、藩主を譲ることになるわけで須賀、その後にお由羅が発射させたことから分かるように、斉興にその「勇気」があれば彼は賭けに負けて死んでいたわけです。もちろんどちらの命も失われずに藩主の座を譲ってもらうのが斉彬にとっても最高の結果だったで生姜、万が一の場合も、最悪自分が勝てるように細工をしてあったのではないか。「狡知」と表現すると言いすぎかもしれませんが、この作品における斉彬は、そうした「必要なことのためには手段を問わない」姿勢も見え隠れする人物として描かれている、と受け取っています。ストーリー的には、そこまでさせる何かを西郷から手紙で受け取った、ということなのかもしれません。

*1:NHKサイトより

*2:逆に言うと、他の出演者の言葉はちょっと聞いていられないくらいのことがあります。「方言が難解で、何を言っているのか分からない」という反響も出ているようで須賀、それは「鹿児島弁が難解である」ということ以上に、そもそも「不自然なアクセントの言語なので聞き取りにくい」という側面もあるのではないかと思います