- 作者: 御厨貴
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2015/02/14
- メディア: 新書
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本当に読みやすく、内容も興味深いですので、これは是非手を伸ばしてほしい本です。
著者がこの政権の脆さとして挙げていたのは、ざっくり言えば2点あったでしょうか。まず一つは前述したように、「官高党低」どころか、55年体制下の活況と比べれば閑古鳥が鳴いているような党の上に成り立っている政権であること。言わばシャッター商店街の脇に巨大ショッピングモールが建ったような有様なわけで、そこには三角大福中などと称された頃のようなシステムとしての(ある程度の)持続性はありません。
もう一つは官房長官です。個人的にはまさにこの人にこそ聞き取りを重ねて、その来歴ゆえにこの仕事ぶりなんだというところを書いてほしかったところではありま菅*1、それをこそすべき報道機関があると思いますし、また著者が最後に示した予想が果たしてどの程度当たってくるのか、その点は注視していきたいと思います。