かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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2カ月間の育休を終えて

ついに8月も終わり、というところで、私の長い夏休み…じゃなくて育休も今日が最終日でした。今日はその打ち上げと言っては変かもしれませんが、夫婦で牛筋カレーを作っておいしく頂きました。別に最終日を意識したわけではないので須賀、抱っこもいつもより長い時間していました。
子供のことを書かなかったこの半月くらいの間にも、飛行機に乗ったり新幹線に乗ったりと親子共々いろんな挑戦をして(子供は「させられて」)いました。最大の難関は私のお里に帰る際に乗った飛行機でしたが、気圧の変化で泣き出さないように離着陸時に授乳をするだとか、細君が様々なテクニック(?)を駆使してくれたおかげでなんとか乗り切ることができました。まあこういう場合は、男は黙って抱っこひもですねww
子供の方の言動もかなりバリエーションが出てきまして、あやしていた親が立ち去ると声を出して呼び、戻ってくると満足げに笑ったり、たまにで須賀、あやすと声を出して笑うようになりました。これはたまたまなのかもしれませんが、親が言った言葉を真似しようとしているかのような声を出すこともあります。先日買ったでんでん太鼓を目を見開いて追視します。お気に入りは団扇で煽いでもらうこと。煽がれたとたんにぱっと笑顔になって一生懸命手足を動かし始めるので須賀、結局興奮が昂じて泣き出してしまうのが難点でしょうか。首も大体座りまして、背もたれと肘掛のあるソファにしばらく座っていることもできますし、今日はうつぶせにしてみたらぐうっと首を上げ、笑顔で写真撮影に応じてくれました…
 
こうやって我が子の成長を振り返るのは実に楽しいことではあるので須賀、この2カ月間を振り返ると、正直言ってしんどいと感じる日もありました。世の子育ての諸先輩が見れば鼻で笑うか、呆れ返ってしまう光景かもしれませんが、「マイペースな上に短気で、自分のペースを崩されるとすぐイライラしてしまう人間は、少なくともこの時期の子供の相手をするには向かないんじゃないか」などと細君に愚痴ったこともありますし、あやしてもなかなか泣きやまない子供を前に、血が上ったんだか混乱したんだかぼうっと立ち尽くしてしまったこともありました。しかし、育休中であろうが無かろうが、「オレちょっと育児は向かないと思うんだよね」と言って誰かにそれを押しつけていいはずはありません。腰や手首が悲鳴を上げたり、精神的にパンパンになってしまったら細君の助けを頼んでもいいかもしれませんが、逆の場合には手を差し伸べてあげないといけない。それはもちろんその通りなので須賀、たまには弱気で勝手な愚痴を言える相手がいた私は幸せだと思いますし、相手にとっても、多少はそういう存在になっていかないといけないのかもしれません。
各方面からのお叱りを恐れず、個人的な経験だけに基づいて言えば、この時期の子供と平穏に日常を過ごすために必要なのは大人1.5人分の(による)世話かなあ、という気がします。それこそ飛行機に乗せてどこかに出かけようだなんて企めば2人でも四苦八苦しますし、病気やけがなどのアクシデントがあった場合もきっとそうで生姜、そうしたことがなければ、丸一日2人がフル稼働していなくても家庭は回っていきます。でも、1人じゃ足りないんですね。諸々の家事はもちろん、入浴時に誰が見ていてあげるかとか、食事中に泣き出したらどうするのかとか、どうしてももう一つ、目や手がないと困ることがある。それに気付けたこと―「オレは仕事をして帰ってきているんだから、そっちの育休中くらいは原則として育児に責任持ってよ」と言わずに済みそうなこと―は、育休で体得した大事な知見だったと思います。
もう一つ得たと思えるのが、根拠の有無にかかわらず、子供と関わっていくことへのある種の自信です。この期間を通じて、授乳*1と子供の爪切り*2以外、ごくたまにする料理を含めて大抵の育児・家事は一通りやってきたと自負しています。逆に子供の風呂は基本的に私がやっていますので、風呂に入れるのは自分の方が上手いのではないかとすら思っていますし、過去に遡れば、お尻のことで小児科に連れて行った時も、先に異常に気付いてあげられたのも自分でした。里帰り出産だった私達の場合、通った週末のことがあるとはいえ、育児において私は細君にざっくり言って1カ月弱のハンディを背負って3人での生活を始めました。そこから2ヶ月の育休を経て、客観的にそうであるかは置いておいても、細君に一定程度キャッチアップできたのではないかと思えたこと。これも今後につながってくるのではないかと思うのです。
2ヶ月育休を取得するのは、さすがに「ください」「はい休んでどうぞ」というほど簡単ではありませんでしたが、それでも彼の長い成長過程からすると、明らかに短い時間でしょう。で須賀、いえ、だからこそ、この2ヶ月がどうだったかということ以上に、そこで今後のために何を得られたかが大事になってくるのだと思います。そうだとすれば、子供のために2カ月休んでよかったかどうか、それが試されるのは、明日からの振る舞いにおいてであるということになるのでしょう。

*1:母乳が出ないため

*2:尖端恐怖症のため