かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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「赤ちゃん歓迎の宿」?

息子の月齢も2ヶ月になりまして、ちょいちょい遠出をすることが増えてきました。「子供を連れて旅行」というと「子供のために連れて行ってあげる」的なニュアンスが強いで須賀、彼の場合ちょっとまだ自分が旅行に来ていることや旅先の状況などを十分に把握するには至っていないと思われ、私としては、この時期の子供を連れ回すのに「子供のためにしてあげている」と称するのはやや親のエゴかなあという気がしています。その意味で、少なくとも私はこうした小旅行が両親をはじめとする大人の都合によるものであることを否定するつもりはありません。敢えて理屈を付けるなら、このメンバーでの旅行にお互いが慣れることはお互いにとって有益なはずだと、そういうあたりで親子共々のトレーニングを重ねているといったところでしょうか。個人的には飛行機に乗せるというのが一つの目標ですかね。予定もしてますけれども。
さて、そんな小旅行の宿選びで気になるのは、やはり子供のことです。最近「赤ちゃん歓迎」を掲げる宿が結構あるようで、ここのところで縁あって、信州・大町温泉と箱根にある旅館にそれぞれ行って参りました。
移動手段はそれぞれ車でした。授乳やおむつ替えの場所には要注意だねというのは想像通りで、高速道路のサービスエリアでもほぼ自宅並みのケアができるところもあれば、駐車場に停めた車内で授乳しなければならないところもありました。山間部の国道とかだと、もう車内しかないですよね。ちょっと困ったのは高速道路走行中にギャンギャン泣き出した時で、チャイルドシートから出してあげられないので細君も碌にあやすことができず、しばらく泣くに任せるしかなかったというのは気の毒でした。
それぞれの宿も対照的でした。どちらも先述の「赤ちゃん歓迎」を謳っており、特別赤ちゃんのために必要なグッズを貸してくれたり、備え付けてあったりします。それでも、こういう時に大事なのは「如何にいろんなグッズを揃えていてくれるか」よりも「如何にこちらの事情を察して(共感して)くれるか」ですね。前者の宿では、無料のおむつサービスで一晩分のおむつをもらいに行ったら「数に限りがございますので…」と「牽制」されたり、夕食時に子供がグズり出して食事がなかなか進まないのを何度も見ているはずなのに「次の料理は何分後にお持ちすればいいですか?」と困り顔で聞かれたり*1と、「自分たちは『迷惑な客』なんだろうなあ」と思わせる雰囲気が全体的に漂っていました。
後者ではそんな感じは全くありませんでした。薦められた赤ちゃん用の昼寝布団をお願いした時も、赤ん坊といっぱいの荷物を抱きかかえた客に「フロントに取りに来てください」なんてことは決して言いませんでしたし、前者とは逆に「このスタッフさん(たち)は子供が好きなんだろうな」とか「うちの子をかわいいと思ってくれているのかな」という印象すら受けました。そしてそういう宿の方が、どこにおむつ用のゴミ箱を置くかといったハード面でも、結果的に細やかな心遣いが行き届くというのはむべなるかなという気がします。まあ一つ、子供の教育上気になったのは、この宿は最近聞かせ始めた「桃太郎」のお供を食べさせるんですねwwとてもおいしかったですけどwww
もちろん接客における属人的な要素*2もあるんでしょうけれども、それぞれ1泊した感想としては、前者の宿のフロントにあった「赤ちゃん連れを歓迎します!全力サポートします!」みたいな能書きは空々しく感じましたし、仏作って魂入れずと言うか、そちらには「赤ちゃん歓迎の宿」とはあまり名乗ってほしくないです。温泉と食事は両方とも素晴らしかったんですけどね。やっぱりこういうのはソフト面が大事だよね、と思わせる一連の経験でした。
 
本人は至って元気のようです。体重は出生時の2倍を超え、肉付きも若干締まってきました(ちょっと前まではハム肉のような腕をしていました)。指しゃぶりが急に激化した気はしま須賀、とてもよく笑うようになりましたし、機嫌がいいのか、こちらが喃語(というのかクーイングというのか)を反復したり相づちを打ったりしていると、5分くらい何かを一生懸命喋っていることがあります。たまに何の拍子か「はうあうあ〜」くらいのことを言い出すこともあります。かわいいです。
ちょっと前からで須賀、口をすぼめて「チュー」と高い音を出してあげると*3とても喜んで、笑いながら「あう〜」とか返事をしてくれますし、いないいないばあにも若干反応が出てきた気がします。あと、先述のように昔話の絵本を読むというのを先月末くらいから始めていて、1日1冊読んだりたまに読まなかったりといったところなので須賀、こちらの顕著な反応というところでいくとどうでしょうか?絵本自体に目線は行っているようですけど…
絵本は『こんにちは、昔話です』(小澤俊夫)の影響をモロに受けてこのシリーズを5冊買ってみました。

ももたろう (子どもとよむ日本の昔ばなし)

ももたろう (子どもとよむ日本の昔ばなし)

「超早期教育」みたいなバカらしいことはしたくありませんし、まあ徐々に楽しんでもらえればいいですね。

追記

細君に教えてもらったのですが、「赤ちゃん歓迎の宿」についてはミキハウス子育て総研による赤ちゃん歓迎のお宿・ホテル|ミキハウス子育て総研という認定制度があります。「設備などハード面・接客やサービスメニューなどソフト面の」100基準中70項目を満たす宿を認定することで、子育て家庭の宿選びに資することや、宿側によるそうした顧客層への認知度向上・平日需要の喚起などにつなげることを目指す―とのことです。

*1:そんなのこっちだって分かるはずない!

*2:客側も然り

*3:あまり上品な音ではないんですけど