一橋大経済学部の教員らが、経済学に関心を持つ高校生から大学教養課程の学生あたりをメインターゲットに書いたエッセイ集です。TPPや欧州危機、
グラミン銀行といった時事的な話題から、ミクロ・マクロ経済、
ゲーム理論、経済史などの経済学超入門、さらには経済学を学ぶ上で必要となる数学や外国語について幅広く扱っており、本当にそうした若者が読むのは(私もそういう時期に読んでおけば)有益だ(った)ろうなあ、という気がする一冊です。私のような学びっぱぐれの初学者でも楽しく読めました。個人的には廃棄物が負の価格を持ちうるという話や、そのテーマをはじめとして、経済学の知識や手法を用いて様々な社会問題などを論じてみせるあたりが面白かったです。