かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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短信1/「東京オリンピック狂騒曲」を横目に

フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。

東京オリンピック招致の最終プレゼンで、日本の首相が発した言葉です。東京招致を目指すわけですから、東京の安全性をアピールするのは当然といえば当然なんで須賀、どうにも「東京がよければいいじゃない」と言っているように聞こえてしまうのは、気のせいでしょうか。少なくとも、放射能汚染水の問題で「フクシマ」と「東京」を隔絶しておきながら、招致で「東日本大震災からの復興」を語るのは納得できません。
twitterでもポロっと呟いてしまいましたが、私は2020年のオリンピックは、イスタンブールでやってほしかったと思っています。前回の東京オリンピックの頃ならまだしも、「国民の共通体験」とか「国民の希望」みたいな「大きな物語」を大枚をはたいて買うみたいなことが、これから7年間、さらに言えばもっと先の日本に必要だとはあまり思えません。むしろどちらかといえば、ナポレオンをして「もし世界が一つの国なら首都を置きたい」と言わしめた東西文明交差の地であり、イスラーム圏初の開催を期したイスタンブールこそ、あまねく各国が集うスポーツの祭典にふさわしいと思います。私は「文明の対立」論には与しませんが、シリアにミサイルをぶっ放すより、イスタンブールに世界中の人が集まることの方が相互理解と平和に資すると思いますけど。