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取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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私は自民党員ではないので須賀

<自民総裁選>安倍晋三元首相が新総裁に
◇石破氏を党の要職に起用へ
自民党総裁選は26日、安倍晋三元首相(58)が決選投票で石破茂政調会長(55)を破り、第25代総裁に選出された。安倍氏の総裁就任は首相を務めた06〜07年以来5年ぶり。自民党の総裁経験者が返り咲くのは初めてだ。安倍氏は総裁選後の両院議員総会で「5年前に突然、首相を辞任し迷惑をかけた。責任をしっかりと胸に刻み、政権奪還に向けて全力を尽くしていく」と再び首相を目指すことへの理解を求めた。その後の記者会見では、石破氏を党の要職に起用する考えを示した。
総裁選は地方票(300票)と国会議員票(198票)の合計で争われた。都道府県連ごとに開票された党員・党友投票に基づく地方票は、石破氏が過半数の165票を獲得し、2位の安倍氏は87票にとどまった。国会議員の投開票は党本部で行われ、石原伸晃幹事長(55)が58票でトップに立ち、安倍氏が54票、石破氏が34票で続いた(棄権1)。合計で石破氏が199票で1位になったが、当選に必要な過半数に届かなかったため、141票で2位に入った安倍氏との決選投票となった。
決選投票は国会議員だけで行われ、地方票の結果は反映されないルール。安倍氏が108票で石破氏の89票を上回っての逆転勝利となった(無効票1)。1回目の投票で2位の候補が決選投票で逆転したのは1956年に第2代総裁に就任した石橋湛山元首相以来。党員・党友投票の導入後は初めてだ。
党本部で記者会見した安倍氏は、党役員人事について週内に決める意向を示した。そのうえで「石破さんが党員の(投票に基づく地方票の)過半数を取ったことは重く受け止めなければならない」と表明。石破氏の地方票に示された知名度を「選挙の顔」として生かせるよう、幹事長などの要職起用を検討しているとみられる。
石破氏は記者団に総裁選の結果について「一般党員の意識と国会議員の意識の間に差があるということだろう。地方で一番の支持をいただいた私は、地方の声が党に生きるようにしていく」と党改革に取り組む意欲を示した。安倍氏は「まずは選挙に追い込み、勝ち抜くことのできる強力な布陣を考えたい」と野田政権を早期の衆院解散・総選挙に追い込む姿勢を強調した。
新総裁の任期は15年9月までの3年間。総裁選には石破、安倍、石原氏のほか、町村信孝官房長官(67)、林芳正政調会長代理(51)が立候補した。1回目の投票結果は3位の石原氏が96票、4位が町村氏34票、5位が林氏27票だった。
地方票で石破氏が先行し、国会議員票で追い上げる安倍、石原両氏が2位を争う展開となったが、石原氏は地方票が38票にとどまり脱落した。5候補の乱立で40年ぶりの決選投票にもつれ込み、国会議員の判断で地方票の結果を覆す形になった。【坂口裕彦】
(9月26日、毎日新聞)

実は私は自民党員ではないので須賀、外野から言わせていただくと、過半数の獲得者が出た地方投票の結果を国会議員票で覆しておいて*1、しかもそれが派閥政治的なやり方でもってなされたように観察され*2、さらには選ばれたのが自民党が機能不全に陥った時期の元首相であるというのは、どうなのよ?…というのが率直な感想です。彼はほぼ間違いなく「近いうち」にある解散総選挙で「自民党が提示する首相候補者」となるわけで、その際に「自民党は旧態依然たる派閥政治で、都落ちを止められなかった(むしろ原因を作った)最高責任者の一人をまた担ぎ出したのか」と評されるとすれば、それはその選挙の結果においては、あまりいい影響を与えない気がします。
そもそもを言えば、私はもう一度「安倍首相」を見るのだけはどうしても厭なので、ここで騒いでいる以上のことは何か考えようかと思っています。とはいえ、政権ビジョンとそれをまともに考える意思を持っていない*3維新の会はもっと厭、というかヤバい気がするので、どんな事情があったにせよマニフェスト不履行を繰り返してきた民主党は懲罰を受けるべきという信念とも併せて考えてみると、いくら民主主義がベターな選択であるにせよ、「近いうち」が空恐ろしい気がしてきます。

*1:「国会議員は選良であるので、その判断がより重要である」という理屈は少なくとも主張として成り立たなくはないので、そのこと自体を以て悪いという気はありませんが

*2:確かに、派閥政治真っ盛りの自民党田中派だ何だを取材してきた「大御所」政治評論家が、その手法を以てして「票読み」をしようとする姿には危うさも感じました

*3:橋下徹大阪市長は、日本維新の会衆院過半数を取った場合に大阪市長内閣総理大臣の関係はどうなるのか、という質問を、冗談ではぐらかしてまともに答えませんでした。このシーンはテレビでもよく流れていま須賀、私はこれを見た瞬間に「この政党には少なくとも国政に出る資格はない」と強く感じました