かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
ブログランキング・にほんブログ村へ

『現代政治理論 新版』(川崎修、杉田敦編)

現代政治理論 新版 (有斐閣アルマ)

現代政治理論 新版 (有斐閣アルマ)

権力、自由、デモクラシーといった政治学を語る上では欠かせない概念から、ちょっと前に流行った平等・正義、あるいはフェミニズムエコロジーといった比較的新しく個別的な論点までを紹介した入門書です。
確かに前半はやや抽象的な話が続くので須賀、その議論が後半の各論点において参照されるような構造になっており、総合的に言えば読みやす買ったと思います。ただ、さまざまな立場が論争的に打ち出される傾向が強いジャンルということもあり、その辺の議論の生々しさみたいな部分を出しにくい「教科書」というメディアで、現代政治理論を語ることの難しさは感じました。まあ言っちゃえば、主張に賛成ってわけじゃないけどサンデルとかで読む方が面白いっちゃ面白いよね、という話です。